September 6, 2011 / 2:32 PM / 8 years ago

インタビュー:部品の輸入は手間や費用かかり得策ではない=トヨタ副社長

 [横浜 6日 ロイター] トヨタ自動車(7203.T)の佐々木眞一副社長は6日、ロイターとのインタビューで、円高の影響を軽減するために自動車部品を輸入することについて「手間や輸送費、梱包費用などがかかるため、得策ではない」と述べた。

 9月6日、トヨタ自動車<7203.T>の佐々木眞一副社長は、円高の影響を軽減するために自動車部品を輸入することについて「手間や輸送費、梱包費用などがかかるため、得策ではない」と述べた(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 また、「国内で車両を生産している以上、どれだけ輸入部品を使用しても為替の影響を吸収しきれない」と語った。その上で、円高には原価低減や工場の生産性向上などで対応していく考えを示した。

 佐々木副社長は、自動車部品の輸入は得策ではないとしたものの、素材に関しては自動車部品ほど梱包などに「手間がかからない」ことから、例外であるとの考えを示した。韓国のポスコ(005490.KS)から輸入した素材を国内生産の「カムリ」に採用した事例もあるという。

 一方、海外生産する車両に日本からの輸出部品を使うことは円高で採算が合わないため、サプライヤーに対して現地生産するよう「お願いしている」と述べた。トヨタは米国、欧州で90%近くを現地調達しているものの、基幹部品については日本から輸出している。単独で現地に進出することが難しい中小の2次サプライヤーなどには、豊田通商(8015.T)のノウハウを生かせる「サプライヤーパーク」の活用などで現地進出の「ハードルを下げようとしている」と語った。

 <東海地震発生時も「2週間以内で生産再開できる体制に> 

 また、東日本大震災によるサプライチェーン寸断の影響で生産が滞った教訓を生かし、部品の共通化や標準化、特殊な技術を使わずに生産できる部品の開発などを進める考えを示した。部品の共通化や標準化は1社だけでは難しいことから業界レベルで検討し「5年ぐらいをかけて体制を整備していく」と語った。

 さらに、国内や海外で地域完結型のサプライチェーンを構築することで震災リスクを分散する。海外では部品調達比率が高まることになるため、円高抵抗力をつけることにもなる。 

 佐々木副社長は、こうした対応により、警戒されている東海地震が発生した場合でも「2週間以内ですべての生産を再開できる体制を目指している」と語った。今後、従業員やその家族に対して安全確保の啓もう活動を行い、事業継続計画の完成度を高める。 

 <世界経済の減速懸念には楽観視> 

 足元では米国経済の減速懸念が強まっているほか、欧州の財政問題などが根強く残っており、6日の東京株式市場は日経平均が終値ベースで大震災以来の安値を更新したが、今後の景気動向について佐々木副社長は「楽観視している」という。景気減速は「リーマンショックやオイルショックの時のように実体経済が傷ついているのではなく、精神的な不安感からきているものが大きく、国際協調で各国が大丈夫だと言えばかたがつく」との見方を示した。 

  (ロイターニュース 杉山健太郎) 

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