September 11, 2011 / 9:57 PM / 6 years ago

8月の中国貿易黒字は予想以上に縮小、輸入が拡大

 [北京 10日 ロイター] 税関当局が10日発表した8月の中国貿易統計は、輸出が前年比24.5%増となり、前月の20.4%増から増加幅が拡大した。

 輸入も前年比30.2%増と、前月の22.9%増から増加幅が拡大。輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は178億ドルと、前月の315億ドルから縮小した。

 ロイターがまとめたエコノミストの予想中央値は、輸出が前年比21.6%増、輸入が21.5%増、貿易黒字は251億ドルとなっていた。

 輸出は前月比では1.1%減少。米ドルに換算して1733億ドルで、過去最高だった前月の1750億ドルから減少した。

 一方、輸入は前月比でも7.5%増加。1556億ドルと過去最高となった。

 この結果、貿易黒字は前月から43%減と市場予想以上に縮小した。

 みずほ証券アジア(香港)のエコノミスト、 Shen Jianguang氏は「今後数カ月の中国の輸出データには欧州債務危機と米景気減速の影響が反映されるだろう。第4・四半期に輸出の伸びは10%を下回ると予想する」とする一方で、輸入については「消費財、鉄鉱石、原油、大豆、トウモロコシに対する強い需要が伸びのけん引役」と指摘した。

 8月の主要コモディティ(商品)の輸入は、軒並み前月から増加した。

 <輸出市場として存在感増す新興国>

 8月の輸出の前年比の伸びは、7月から加速したとはいえ、1月(37.7%増)からは減速しており、中国も世界経済が直面する試練に無縁でないことを示している。

 国別では、対米輸出が前年比12.5%増と、前月(9.5%増)から拡大、対欧州連合(EU)は変わらずの22.3%増だった。対日輸出は前年比29.8%増。前月は27.2%増だった。

 新興国向けの輸出は、ロシア、ブラジル向けがともに38%を超える増加となったほか、インドネシア、ベトナム、タイ、サウジアラビア、メキシコ各国向けも35%超の増加となった。

 中国の輸出企業はコスト上昇と人民元相場上昇に圧迫されながらも、先進国で市場シェア拡大を図るとともに、成長著しい新興国にも進出し始めている。

 国営テレビは、税関当局者の話として「輸出の多様化という戦略の効果がでている。輸出の大きな変動を回避し、安定した伸びを維持するのに非常に有効」と伝えた。

 8月の対米輸出額は前月からほぼ変わらず、対EUは小幅減少、対日は増加した。

 エコノミストの間では、2大貿易相手の米欧の需要は、景気減速に伴い今後数カ月に減退するとの予想が大勢となっている。

 <内需がけん引役>

 輸入の強い伸びは、主要国経済の低迷に伴う世界需要の減退を中国が補うとみる投資家を安どさせるはずだ。

 税関当局のある高官は国営テレビに対し、8月の貿易黒字縮小は中国当局のインフレとの戦いを支援することになる、と述べた。貿易黒字は、資本流入とともに過剰流動性を生み、インフレリスクにつながっていた。

 しかし、オーストラリア・ニュージーランド銀行(香港)の中国エコノミスト、Li-Gang Liu氏は、貿易黒字が今後数カ月間、150億─200億ドルで推移すれば中国人民銀行(中央銀行)は預金準備率の引き上げを迫られる可能性があると予想。

 「8月の貿易統計は、中国の経済成長をけん引しているのが外需でなく内需であることを示した。成長モメンタムは依然非常に強い」と述べた。

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