[ジュネーブ 21日 ロイター] 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は21日、リビアの元最高権力者カダフィ大佐が死亡した経緯について、詳しい調査を行う必要があるとの見解を示した。大佐が意図的に殺害された可能性もあるとしている。
携帯電話の映像などから、カダフィ大佐は拘束直後には生存していたことがわかっているが、正確な死因は依然として明らかになっていない。
ジュネーブ条約では捕虜などに対する拷問や処刑を禁じており、OHCHRのルパート・コルビル報道官は「即時処刑はいかなる場合でも違法。戦闘中に死亡することとは異なる」と指摘。カダフィ大佐が処刑されたかどうかは「1つの可能性」として排除しなかった。
リビアのジブリル暫定首相は、カダフィ大佐は銃撃戦に巻き込まれて死亡したと発表しており、遺体を調べた医師によれば、腹部への銃弾が致命傷になったという。
しかし一方で、同国を暫定統治する国民評議会(NTC)のある高官は、「大佐は連行される際に、(反カダフィ派の兵士に)殴られ、そして殺された」と話しており、死亡した経緯については情報が錯そうしている。
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