November 10, 2011 / 4:13 AM / 8 years ago

トヨタなど輸出株はTPP参加に期待、下落局面でも下支え要因

 11月10日、東京市場ではTPP交渉に関する日本政府の参加表明に期待が強まっている。足元の取引ではトヨタ自動車など主力輸出株は年初来安値を下抜ける展開だが、目先は下支えの要因になるとみられている。写真はトヨタのロゴ。昨年2月、都内で撮影(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 [東京 10日 ロイター] 東京市場では環太平洋連携協定(TPP)交渉に関する日本政府の参加表明に期待が強まっている。

 足元の取引ではトヨタ自動車(7203.T)など主力輸出株はイタリア財政危機や円高を背景に年初来安値を下抜ける展開だが、目先は下支えの要因になるとみられている。逆にTPP参加を決められない場合には、一段の売り圧力につながる可能性も指摘される。

 イタリア財政危機への不安を背景に9日の欧米株式市場が大幅に下落したことから、10日の東京市場も序盤から主力株を中心に売りが膨らんでいる。トヨタやソニー(6758.T)、パナソニック(6752.T)などが年初来安値を更新している。キヤノン(7751.T)や東芝(6502.T)なども安値圏で推移しており、主力輸出株が大きく売られている。ただ、複数の株式トレーダーが「TPP参加を首相が決断すれば下支えになる」と異口同音に話している。逆に、民主党内や野党の反対で参加を断念した場合には輸出株を中心に一段の売り材料になる、と大手証券のトレーダーは指摘する。

 国内メディアによると、TPP交渉への参加問題に関し、民主党は9日夜の経済連携プロジェクトチーム(PT、座長・鉢呂吉雄前経済産業相)の総会で、政府に慎重な判断を求める提言をまとめた。慎重派は、野田佳彦首相に判断を委ねる内容の原案に抵抗。執行部が修正要求に応じたことで、慎重派はひとまず了承した。しかし、首相は10日に交渉参加を表明する姿勢を変えていないという。 

 時事通信によると、米ホワイトハウスは9日、ハワイ・ホノルルで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、オバマ大統領が12日昼(日本時間13日午前)に野田佳彦首相と会談すると発表した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題とTPP参加がテーマの柱となる見通しだが、基地移転問題が暗礁に乗り上げていることから、野田首相としてはTPP参加をオバマ米大統領に伝えたい意向だ。 

 経済界では小澤哲トヨタ副社長が8日「FTA(自由貿易協定)の交渉がずいぶん遅れている。そのことを、ある部分で挽回するチャンスとなるのがTPPの交渉への参加だ。断固たる決断をしてもらいたい」と述べた。みずほ総研シニアエコノミストの武内浩二氏は、TPP参加を決めたからといって輸出が大きく伸びるというものではなく、効果は未知数としながらも「日本の産業は海外で収益をあげることによって成長していかなければならず、参加しないよりも参加した方がメリットはある」との見方を示す。

 (ロイターニュース 吉池 威)

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below