November 16, 2011 / 6:53 AM / 8 years ago

フランスの格下げ、市場は既に織り込み始める

 [パリ 15日 ロイター] フランスのサルコジ大統領は、来年4月の大統領再選を目指し、財政赤字削減やトリプルA格付け維持への取り組みを強調しているが、海外の投資家を中心に市場はフランス国債の格下げを既に織り込みつつあるようだ。

 11月15日、海外の投資家を中心に市場はフランス国債の格下げを既に織り込みつつあるようだ。パリで2010年8月撮影(2011年 ロイター/Charles Platiau)

 ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの債券部門代表、ビル・ストリート氏は「フランスは引き続き資金調達が可能だが、非常に弱いAAA格付けというよりはむしろ、AAプラス格付けとして資金を調達するようになるだろう」と述べた。

 同氏は、借り入れコストの上昇につながる格下げを市場は織り込み始めている、と述べたうえで、フランス国債よりドイツ国債を選好すると明らかにした。

 ステート・ストリートの運用資産規模は約1兆9000億ドル。うち、3250億ドル程度を国債に投資している。 

 15日の欧州債券市場では、フランス国債のドイツ連邦債対する利回りスプレッドがユーロ導入以来の水準に上昇した。

 さらに、オーストリアのトリプルA格付けが引き下げられるとの観測も同国国債利回りを押し上げ、対独連邦債に対するスプレッドはユーロ導入以来の高水準を記録した。 

 <フランス国債への海外からの投資は減少> 

 フランス銀行(中央銀行)によると、フランス国債保有者に占める海外投資家の割合は1999年の28%から2010年半ばには71.4%まで増加したが、その後減少し、6月末時点では66.2%となった。一方、この間フランスの債務残高は2倍に膨れ上がった。

 一方、スコティッシュ・ウィドウズ・インベストメント・パートナーズのGraeme Caughey氏は、フランス国債が投資適格級国債指数に組み入れられている限り、引き続き保有する考えを示した。同氏は「フランスをアンダーウエートにするほどは悲観していない」と語った。

 米国は既にトリプルA格付けを失っており、フランスが格下げされれば、トリプルA格付けを維持する国は英国とドイツのみになる。

 前出のステート・ストリートのストリート氏は「われわれは基本的に、トリプルA格付け後の世界にいる。2012年末には、ほとんどの国がトリプルAを失っているだろう」との見方を示した。 

 <追加の財政再建策を発表> 

 フランスの公的債務と赤字はユーロ圏内でも特に高水準。政府は先週、追加の財政再建策を発表し、2013年までに財政赤字の対国内総生産(GDP)比を5.7%から欧州連合(EU)基準の3%以下に引き下げる方針を明らかにした。

 ただ、来年の大統領選挙を前に野党社会党は、財政再建策がどの程度効果があるか疑問視する。

 また、デルタ・ロイド・アセット・マネジメントのSandor Steverink氏は「フランスの債務残高は比較的高水準だが、赤字削減のペースは遅い。必要とされる改革に向けた準備は十分でないようだ」と指摘する。

 財政状況をどのように管理しようとも、フランスは結局債務危機に陥る、との見方もある。ウォデル・アンド・リードの債券部門代表、ダン・ブラバク氏は「欧州周辺国が最終的にどのような状況になるかについては楽観的になれない。フランスのような国でも格下げがあることを懸念している」と述べた。  

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