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サブプライム問題は日本経済揺るがさず=水野日銀審議委員
2007年8月30日 / 06:32 / 10年前

サブプライム問題は日本経済揺るがさず=水野日銀審議委員

 [甲府 30日 ロイター] 水野温氏日銀審議委員は山梨県金融経済懇談会後の記者会見で、9月の利上げに関してはまだ白紙だと述べた。米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題は日銀の判断を縛るものではないとし、日本経済のファンダメンタルズを揺るがす可能性は低いとの見方を示した。

 8月30日、水野温氏日銀審議委員はサブプライム問題について、日本経済を揺るがす可能性は低いとの見方を示した。写真は29日に都内で撮影(2007年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 ただ、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げした場合には、その背景が重要だと指摘、それを踏まえた上でないと日銀の行動も決められないと述べた。

 水野委員は会見の中で、サブプライム問題の日本経済への影響は限定的との見通しを終始強調した。

 「日本への影響がないとは言えないが、直接的な影響はないと思う」として「ファンダメンタルズが安定していれば、株価の下落もいつまでも続くことはないし、円ドル相場についても、日本の金利が低いために円キャリートレードの流れも大きく変わることは予想しにくい」と述べ、金融市場の動揺はそれほど長期化しないとの見通しを示した。

 金融政策の判断にあたっては、あくまでもファンダメンタルズを重視した考え方を強調し、「毎月、金融市場や経済指標を丹念に分析していく。9月の判断は白紙だ」とした。その上で、「サブプライム問題は日銀の判断を縛るものではない」との考え方にたって、この問題が日本経済のファンダメンタルズを揺るがす可能性は低いとの判断を示した。このため、「金利を上げていくことも1つの選択肢だ」と述べた。

 市場の動揺に対して日銀として新たなオペなどで対応する用意があるかどうかとの質問に対しては「中央銀行ができることはマネーマーケットの安定化を図ること。仮に日本で流動性リスクが起こり、その結果、信用収縮が起これば対応をとるが、今回は日本発ではないことを考えれば、日本が積極的な行動をとったと判断しないほうがいい」とした。

 午前中の講演で「FRBが利下げに踏み切った場合、議論の前提が変わってくる」と述べたことに関連して、同委員は「FRBは今のところ、景気の下ぶれとインフレリスクの両方示しているので、マーケットが思っているほどただちに金融政策が動くがどうかわからないが、その背景を踏まえた上でないと我々の行動も決められないし、背景によっては私の考え方も変わってくる」と述べた。「私自身は米国が時間はかかるけれどソフトランディングするとの見方は変えていないが、変わるとすれば、おそらく住宅の問題が個人消費に影響を与えていく、雇用情勢の悪化につながっていくことが明らかになっていくという時だ」と指摘した。

 ただ「FRBが利下げしたから日銀も利上げできないんだというような単純な問題ではい。利下げの場合の背景が重要だ」と強調した。

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