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FRB議長が31日に講演、市場の注目集まる
2007年8月30日 / 07:32 / 10年後

FRB議長が31日に講演、市場の注目集まる

 [ワシントン 29日 ロイター] バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は31日、カンザスシティー地区連銀の経済シンポジウム「住宅、住宅金融および金融政策」で講演する。議長に対しては、世界的な信用収縮への対応が後手に回ったとの批判も一部で出ており、市場の懸念が強まるなか、今回の講演で議長の指導力が判断されるとの声もある。

 8月29日、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が31日に講演へ。市場の注目集まる(2007年 ロイター/Brian Snyder)

 市場では住宅の差し押さえ増加やヘッジファンド破たんによる金融ドミノ倒しへの懸念が強まっており、議長就任以来最も注目される講演の1つになるとみられている。

 市場関係者の間では、この講演で利下げを示唆するのではないかとの思惑が浮上する一方、前任者のグリーンスパン前FRB議長は、相次ぐ利下げで金融機関を救済したと批判されており、バーナンキ議長は慎重に状況を見極めるとの見方もある。

 何か問題が起きればFRBが対応してくれるという「グリーンスパン・プット」が、住宅ブーム、無節操なリスク志向を招いたとの批判も多い。

 ワイオミング州ジャクソンホールの山中で行われるカンザスシティー地区連銀のシンポジウムは、例年、日々の問題を離れて学術的な意見を交換する場となっている。

 ただ今回は、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題をきっかけに市場が混乱しており、バーナンキ議長も金融市場の問題に言及するとの見方もある。

 CNBCテレビのコメンテーター、ラリー・カドロー氏は「FRBの対応が後手に回っていることはウォール街の誰もが知っている」とし、「予兆はあったのにFRBは見逃した」と批判した。

 バーナンキ議長の講演原稿は、米東部時間31日午前10時(1400GMT、日本時間午後11時)に公表となる。 

 UBSのエコノミスト、ジェームズ・オサリバン氏は「議長は、1カ月半ほど国内経済についてしゃべっていない。何らかの見解を表明する責任がある」と述べた。

 ただ、住宅と金融政策の一般的な関係以上に、踏み込んだ発言はしないのではないかとの見方もある。

 リーマン・ブラザーズは、新たな市場の混乱が生じない限り「議長は、現行の金融政策についてメッセージを送ることを避けようとするだろう」とリポートで指摘した。

 今回の講演では、バーナンキ議長が、モーゲージ市場やクレジット市場の問題をどれほど深刻と考えているのか、経済全体にどう影響するとみているのかが明らかになる、との指摘もある。

 BMOキャピタル・マーケッツのエコノミスト、サル・グアティエリ氏は「今後数週間でさまざまな情報が明らかになれば、経済見通しが大幅に悪化しており、利下げの必要があるとFRBが結論する可能性がある」と述べた。

 FRBはここ数カ月、インフレがリスク要因だが景気は拡大基調にあるとの見通しを堅持してきた。

 FRBが見通しを修正する場合も、市場の混乱後の経済指標を見極める可能性が高いとみられている。8月の雇用・製造業・サービス業関連統計が明らかになるのは、今回のシンポジウムの終了後。

 MKMパートナーズのチーフエコノミスト、マイケル・ダーダ氏は「バーナンキ議長は、原稿に忠実、見通しに忠実な人だ。見通しを修正した場合は、公言するだろう」と述べた。

 (ロイター日本語ニュース 原文執筆:Mark Felsenthal、翻訳:深滝壱哉)

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