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福田新総裁が誕生:識者はこうみる
2007年9月25日 / 01:12 / 10年後

福田新総裁が誕生:識者はこうみる

 [東京 25日 ロイター] 安倍晋三首相(自民党総裁)の辞任表明を受け、23日に自民党総裁選が行われ、福田康夫元官房長官(71)が330票を獲得し、197票の麻生太郎幹事長(67)を破って新総裁に当選した。福田氏は25日の国会で首相指名を受け、福田内閣を発足させる。識者のコメントは以下の通り。

 9月25日、23日の自民党総裁選で福田康夫元官房長官が新総裁に当選、25日の国会で首相指名を受け、福田内閣を発足させる。写真は23日都内で、号外に手をのばす人々(2007年 ロイター/Yuriko Nakao)

●政治空白解消は株価にプラス

<大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部部長 高橋和宏氏>

 福田新総裁が決定したが、安倍首相辞任のあとの政治空白が売り材料になっていたことを考えると、むしろ先行きの視界が開けたということでプラスではないか。

 政策面からの評価は限定的なものになりそうだ。財政的な制約が大きいなかではバラマキ的な政策は難しい。消費税にしても、増税に前向きな谷垣氏が政調会長に就任したが、ねじれ国会のなかで民主党との折り合いがつくとは考えにくい。いずれにしろ、政策面では経済政策よりテロ特措法などが焦点になるとみられる。

 派閥領袖が新執行部に並ぶなど構造改革の流れに逆行するとの見方もあるようだが、閣僚人事がこれからで、まずは内閣の布陣をみたいところだ。海外勢にとっても、政治はそう大きな材料にはなっていない。

●改革路線は修正不可避でネガティブ

<クレディ・スイス証券経済調査部エコノミスト 小笠原悟氏>

 次の総選挙で国民から支持を得るためには、参院選惨敗の原因となった都市部と地方の格差や弱者切り捨てといった問題に取り組まなければならないため、財政を拡大せざるを得ない。つまり、これまで推進してきた構造改革路線の修正を余儀なくされることになると市場ではみている。景気が悪いときの財政拡大は景気にプラスとなり、財政健全化を進めている時の財政拡大はネガティブにとらえられる。

●谷垣政調会長の日銀政策姿勢に注目

<みずほ証券・チーフマーケットエコノミスト 上野泰也氏>

 自民党の福田新総裁は、党役員人事で政調会長に谷垣氏を起用した。谷垣氏は財務大臣の時に消費税引き上げに一定のこだわりを見せていたことに加えて、日銀の利上げをけん制する姿勢を示していた。金融と財政のポリシーミックスの観点でどの程度、日銀をけん制してくるのか、要注目だ。

 閣僚人事では、新官房長官に町村外相の横滑りが有力視されている。日銀にとってみれば、フレンドリーな与謝野氏の留任が良かったかもしれない。町村氏は、経済政策や日銀動向に色が見えないため、発言を一つ一つ見極めていく必要がありそうだ。そのほかでは主要ポストの留任が伝えられているが、事前の報道によって意外感はない。

 25日に福田新内閣が発足する予定。しかし、国会が参議院で与野党逆転のねじれ現象がある構図に変わりはない。マーケットの反応は構造改革と成長加速のどちらに軸足を移すか、ニュアンスの問題にとどまる。政治状況から判断して、消化難は当たり前ということではないか。

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