October 1, 2007 / 12:41 AM / 12 years ago

郵政民営化がスタート、資産規模300兆円の金融機関が発足

 [東京 1日 ロイター] 日本郵政公社が1日民営化され、株式会社となる日本郵政グループが発足した。持ち株会社と銀行、保険、郵便局会社、郵便事業会社の4社の事業会社に分社され、銀行と保険の金融2社の総資産は合計約300兆円と国内大手金融グループを上回って世界的にも巨大な金融コングロマリットが誕生した。

 10月1日、日本郵政公社が民営化され、株式会社となる日本郵政グループが発足。写真は2005年8月、長崎で撮影(2007年 ロイター/Yuriko Nakao)

 一方で、巨大な資産を活かすビジネスモデルの確立には至っておらず、今後は収益基盤をどう確保していくのかが問われることになる。

 <持ち株会社と金融2社、早ければ2010年度に上場へ>

 持ち株会社となる「日本郵政」は政府が100%出資し、「ゆうちょ銀行」、「かんぽ生命保険」、「郵便事業」、「郵便局」4つの事業子会社は日本郵政の100%子会社となる。

 政府の計画では、2017年9月までの10年間を移行期間と位置付け、それまでに政府の保有割合を3分の1超までに減らす。持ち株会社と金融2社は、早ければ2010年度に上場し、市場機能を通したガバナンス(企業統治)の構築を目指す。

 持ち株会社は完全民営化後も政府の出資割合が3割以上残り、郵便事業会社と郵便局会社も完全子会社のまま存続する。一方、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の株式については、持ち株会社は2社を上場させた後、徐々に売り出しを進め、遅くても17年までには100%放出する計画だ。2社はその後、完全な民間金融機関として独り立ちを迫られることになる。

 <資産規模300兆円の金融2社、ビジネスモデルの構築が課題に>

 ゆうちょ銀行は222兆円、かんぽ生命は112兆円――。国内最大の金融グループである三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T)の総資産は約187兆円で、その規模の大きさは圧倒的だ。

 日本郵政が公表している2011年度のグループ合算純利益は5870億円。このうちゆうちょ銀行の利益見通しは3040億円、かんぽ生命は同1300億円となっており、規模に比して利益水準は低いままだ。

 運用先が国債に偏っていることなどで、収益構造はぜい弱なままだ。日本郵政によると、07年3月末時点で郵便貯金資金の運用先は有価証券が94.5%(うち国債は83.3%)と、金利変動リスクに弱い構造となっている。このため個人ローンなどの融資業務を含めた新規事業拡大によるポートフォーリオの多様化が課題になっている。また、ガバナンス機能にも不安が残るとの指摘も多く、内部管理体制の充実など課題は山積みだ。

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