Reuters logo
来週は米銀行・ハイテク決算に注目、G7は波乱なく通過の見通し
2007年10月12日 / 11:04 / 10年後

来週は米銀行・ハイテク決算に注目、G7は波乱なく通過の見通し

 [東京 12日 ロイター] 世界的に株式市場が堅調さを保つ中で金融市場は徐々に落ち着きつつあるものの、依然、警戒感は残っている。来週は米国で大手商業銀行やハイテク企業の決算発表が予定されており、内容次第では、市場が揺れる可能性もある。

 10月12日、世界的に株式市場が堅調さを保つ中で徐々に落ち着きつつある金融市場は来週、米国で予定される大手商業銀行やハイテク企業の決算発表の内容次第では揺れる可能性がある。昨年1月に撮影(2007年 ロイター/Toru Hanai)

 株式市場が崩れなければ、円売りが続きやすい、との指摘が出ている。週末の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に関しては、ユーロ圏からユーロ高へのけん制発言が出てくることも考えられるが、これまでと同様、協調した行動がとられることは考えにくい。

 <マクロ関係>

●日銀支店長会議で中小企業業況に注目、G7では国際金融市場動向で議論

 日銀は15日に支店長会議を開催する。9月短観で中小企業の業況悪化が目立ったことから各支店からの地元企業の業況報告に注目が集まる。19日から7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)がワシントンD.C.で開催される。米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン) 問題を背景として不安定化した国際金融市場動向と世界経済への影響という点にウエートを置いて議論が交わされる見通し。インフレ懸念を抱えつつも利上げに踏み切れない欧米諸国や金利正常化に向けて利上げしたくとも時機を計りかねている日銀、福井俊彦総裁はそれぞれのジレンマを率直に話し合うことが大事だと指摘している。

 <マーケット関係>

●株式市場は値固め、米国の企業業績低調なら下振れも

 東京株式市場は、1万7000円台で値固めの展開となりそうだ。日経平均は米国の利下げをきっかけに上昇基調を維持しているが、短期的には過熱感も出ている。国内からは株価を後押しする材料が出にくく、上値を試すにはエネルギー不足との見方が多い。本格化する米国企業決算が予想を下回り、米国株が売られる展開となれば、日本株にも下押し圧力が強まると予想される。

●株高一服ならドル売り優勢、ユーロはG7控え方向感つかみにくい

 外為市場で、米株価上昇の一服感が予想され、ドルは売り優勢の展開になりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長の講演が複数回予定されているが、先に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録などからタカ派的なトーンは期待できないとみられ、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題が落ち着きを取り戻したとしても、ドル買い圧力にはつながりにくいという。一方、19日にワシントンで開催される7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を前に、ユーロは堅調ながらも限定的な値動きになるとみられている。ただ、ユーロ高に関して各国の思惑が交錯し、方向感の出にくい展開も予想される。

●円債市場は需給優先の相場展開、長期金利は1.7%台定着か

 円債市場は手掛かり材料に乏しいため、投資家動向などの需給優先の相場になりそうだ。投資家層のすそ野は広がっておらず、金利低下に拍車がかかるかどうかは微妙。ただ、投資家の買い意欲は根強いとの指摘があり、当面は長期金利が1.7%台で推移するとの読みが多い。

●財務省入札関連予定 

16日(火)

 10:20 割引短期国債の入札発行

 10:30 30年利付国債の入札発行

 12:35 割引短期国債の入札結果

 12:45 30年利付国債の入札結果

 15:15 30年利付国債の第II非価格競争入札結果

17日(水)

 10:20 政府短期証券の入札発行

 10:20 政府短期証券の発行予定額等

 10:30 交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札予定

 12:35 政府短期証券の入札結果

 13:00 交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札結果

18日(木)

 10:30 流動供給入札

 10:30 20年利付国債の発行予定額等

 13:00 流動供給入札結果

 17:00 流動性供給入札において追加発行した国債の銘柄

 <企業ニュース関係>

●ホンダが小型車「フィット」の全面改良車を発表

 ホンダ(7267.T)が18日、小型車「フィット」の全面改良車を発表する。先代モデルは国内で累計98万台、世界で同205万台を販売したホンダの稼ぎ頭の一つ。低迷する国内市場の起爆剤と指摘されており、当日発表の価格戦略や販売計画などが注目される。

●KDDIが9月中間業績を発表

 19日にKDDI(9433.T)が2007年9月中間期業績を発表する。11月から導入する携帯電話の新たな料金プランのほか、好調に契約者を伸ばすソフトバンク(9984.T)に対抗するため積み増している販売促進費などを、通期見通しにどう織り込んでくるかが注目される。

●新規上場は小型株が3社

 新規上場は15日にアールエイジ(3248.T)が東証マザーズに、19日にエー・ディー・ワークス3250.Qがジャスダック、ナチュラム3090.OJが大証ヘラクレスにそれぞれ上場する。アールエイジとエー・ディー・ワークスは不動産関連、ナチュラムは釣りやアウトドア関連用品のネット販売を手掛ける。最近のIPO市場の環境は悪くなく、前週のソニーフィナンシャルホールディングス(8729.T)も市場からの吸収金額は3500億円と今年最大規模となったが、初値は公募価格を上回った。その勢いが持続するかどうかが注目される。

 <主な経済指標関連>

17日(水曜)

08:50 8月第三次産業活動指数(経済産業省)

 ロイターが民間調査機関の予測をまとめたところ、前月比プラス0.9%と2カ月ぶりに上昇する見通しとなった。猛暑による夏物商品の売上げ増、電力需要増などが押し上げに寄与するとみられている。予想通りの伸びとなった場合、8月の指数は110.7と、今年2月につけた過去最高に並ぶ見通しだ。

19日(金曜)

08:50 8月全産業活動指数(経済産業省)

 ロイター調査によると、前月比プラス1.2%と2カ月ぶりに上昇に転じそうだ。予想通りの伸びになった場合、8月指数は108.4となり、過去最高を更新する見込み。第三次産業活動指数、鉱工業生産指数は押し上げに寄与するが、建設業の指数は押し下げ寄与となりそうだ。

●ロイター調査

18日(木曜)

08:30 10月ロイター短観 

 サブプライム問題に端を発した市場の混乱は収まりつつあるが、景気の足取りを占う意味で注目されそうだ。9月の製造業DIはプラス24と、2005年10月(プラス15)以来の低水準となった。非製造業DIはプラス14で、8月から変化無かった。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below