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FRB、より積極的な利下げが必要との見方強まる
2008年1月7日 / 01:07 / 10年後

FRB、より積極的な利下げが必要との見方強まる

 [シカゴ/ワシントン 4日 ロイター] 年明けから相次いで米経済指標が弱い内容を示しており、米連邦準備理事会(FRB)の利下げへの段階的なアプローチが疑問視されている。

 1月4日、年明けから相次いで米経済指標が弱い内容を示しており、米FRBの利下げへの段階的なアプローチが疑問視されている。写真は2006年5月、バーナンキFRB議長(2008年 ロイター/Jim Young)

 特に12月の雇用統計と米供給管理協会(ISM)発表の製造業部門景気指数では米経済がリセッション(景気後退)に陥る寸前であり、この状況を救うためにはより大幅な利下げが必要となる可能性が示された。

 FRBウォッチャーは、FRBが経済をストレステストにかけ、インフレ動向を注視し続けるとともに、金融市場の安定化に向けた対策がどの程度うまく機能しているかを見極めるため、金利に対し控えめなアプローチをとることを望んでいるのではないかとみている。

 非農業部門雇用者数がわずかな増加にとどまり市場予想を下回ったことや、ISM製造業部門景気指数が低下したことは、クレジット市場の混乱と住宅市場の悪化が経済の広範囲に影響を及ぼしている確かな証拠を政策当局者に示している。

 米国株式市場がぐらつき、市場金利が急低下するなか、FRBによる問題への対応は十分に積極的なものではなく、インフレを懸念し過ぎて経済成長支援を犠牲にしている、と指摘するアナリストもいる。

 メリーランド大学のピーター・モリシ教授は「FRBは危機に瀕している。彼らの一連の政策は、消費者需要が十分ではないものの、金融機関は健全であるということを前提とする従来のリセッションを対象にしているからだ」と指摘。「今回のリセッションは、疑わしい金融手法やウォール街の大手金融機関が投資家の信頼を失ったことに起因している」と語った。

 <市場は長期利下げサイクルを織り込み>

 金融市場の危機と米住宅市場の減速の経済全般への波及は緩やかに始まったかもしれないが、そのペースは加速しているようだ。

 米労働省が4日発表した12月の雇用統計では、非農業部門雇用者数がわずか1万8000人増と、過去4年以上で最も低い水準を記録。失業率は11月の4.7%から5%に上昇し、月間の伸びは米経済がリセッションに陥った2001年以来の大幅なものとなった。

 センター・フォー・アメリカン・プログレスのワーク/ライフ・プログラム責任者、デビッド・マッドランド氏は「政策担当者は、米国の雇用を押し上げる方法を見つけ出す必要がある」と指摘した。

 FRBは、3カ月物LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の低下が示しているようにクレジット市場が安定し始めた兆しを受け、ある程度の安心感を得るかもしれない。ただ、失業率の上昇で消費者心理が悪化し、消費が圧迫される可能性が懸念材料となる見通しだ。

 FRBは既に9月中旬以降、3回にわたり政策金利を1%ポイント引き下げているが、長期にわたる利下げサイクルが必要であると考えるアナリストが増えている。

 米金利先物市場はこの見方を反映し、現在4.25%の政策金利が2008年末までに2.75%に引き下げられると予想している水準にあり、大幅利下げが織り込まれている。

 FRBは1月29―30日に次回の連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。

 (ロイター日本語ニュース Ros Krasny/Mark Felsenthal記者;翻訳 佐藤久仁子)

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