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米緊急利下げ観測広がる、11日か12日との見方も
2008年3月11日 / 00:05 / 10年後

米緊急利下げ観測広がる、11日か12日との見方も

 [シカゴ 10日 ロイター] 次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)まであと1週間と時間があることから、一部のアナリストの間では、米連邦準備理事会(FRB)がその前に緊急利下げに踏み切るのではないか、との見方が出ている。緊急利下げ観測は、米雇用統計が予想外に弱い内容だったことを受け、前週末以来高まっている。

 3月10日、次回の米FOMCまであと1週間と時間があることから、一部のアナリストの間では、米FRBがその前に緊急利下げに踏み切るのではないか、との見方が出ている。写真は2月、バーナンキFRB議長。ワシントンで撮影(2008年 ロイター/Jim Young)

 FRBの政策への市場の見方を反映するデリバティブ取引は、FRBが今月、最大125ベーシスポイント(bp)利下げし、政策金利を現行の3%から1.75%に引き下げるとの見通しを織り込んでいる。

 これは利下げが2度に分けて行われることを示唆している。緊急利下げを行い、3月18日の定例FOMCで利下げするということだ。

 三菱東京UFJ銀行のシニア・フィナンシャル・エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「(緊急利下げの)タイミングで最も可能性が高いのは、11日か12日の東部標準時午前8時20分だろう」と話す。「FRBの当局者は政策が及ぼす影響には時間差があると言っている。ゆっくりしたアプローチをとる理由はない」との見方を示した。

 また、4キャストのアナリスト、ルディ・ナルバス氏は「クレジットの状況は悪化しており、より深刻な問題が発生するリスクがある。来週の定例FOMCで75bpの利下げがあるとの見方を維持するが、緊急措置(利下げ)の可能性を完全には排除しない」と述べた。

 10日の米国株式は3営業日続落。サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁らが警告した悪循環が現実のものとなる恐れが出ている。

 イエレン総裁は2月12日の講演で、景気減速により資金の貸し手・家計・企業が一層慎重になり、成長が一段と鈍化する恐れがあると警告。「FRBの政策の重要な目的は、マイナスの反応の連鎖が進んだり根付いたりする可能性を緩和することだ」との認識を示した。

 <定例FOMCまでまだ1週間>

 FRBの前回の緊急利下げは1月22日に発表、定例FOMCの最終日1月30日の8日前だった。もしも今回、3月11日に緊急利下げがあれば、3月18日の定例FOMCの7日前ということになる。

 一部のアナリストはFRBの金融政策がこのところハト派的になっていると懸念しており、緊急利下げには否定的な見方を示している。

 ロンバード・ストリート・リサーチのチャールズ・デュマス氏は「パニック的な利下げを行えば資金がドルから商品に向かう。インフレ率が高まり実質収入が減少、リセッションが深刻になる」と話す。

 緊急利下げの観測を背景に、米インフレ連動債5年物の利回りは10日、0.23%近いマイナスと、はじめてマイナス圏となった。

 バーナンキ議長は2月末の証言で、米国は(景気の停滞と物価上昇が同時進行する)スタグフレーションに直面していない、と述べた。

 ただその後わずか2週間の間に、景気・インフレ両面で状況は悪化、エコノミストはリセッションとの見方でほぼ一致し出している。

 マッコーリー銀行の金利ストラテジスト、ローリー・ロバートソン氏は「米人員削減は始まったばかりだ。今回の局面が終わるまでに、米政策金利は1%まで低下する、と予想される」との見方を示した。

 (Ros Krasny記者;翻訳 吉川彩)

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