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原油高でアジア通貨に売り圧力、インフレ抑制に当局介入も
2008年5月27日 / 08:57 / 9年後

原油高でアジア通貨に売り圧力、インフレ抑制に当局介入も

 [東京 27日 ロイター] 原油高や穀物価格の上昇で、アジア通貨に売り圧力が増している。90年代後半のアジア通貨危機の教訓から、着実に経常黒字を積み上げ、通貨の価値を回復させてきたアジア各国・地域の一部には、再び赤字転落する国も出ている。

 5月27日、原油高や穀物価格の上昇で、アジア通貨に売り圧力が増している。写真はクアラルンプールの両替所で昨年8月撮影(2008年 ロイター/Bazuki Muhammad)

 外国資本が流出したり、投機の標的になりやすい状況に直面しており、「このところの原油価格の高騰は、原油の純輸入国となっているアジア各国の経常黒字減少を連想させ、アジア通貨が売られやすい地合いだ。特にコメを主食とする国では、コメ価格の高騰もダブルパンチとなっている」(大手証券アナリスト)という。

 タイでは4月の輸入が前年比44.4%増の155億7000万ドルなったことで、貿易収支が赤字転落し、18.1億ドルの赤字を計上した。タイ・バーツは4月下旬に1ドル31.2バーツ台だったが、現在32.34バーツまで下落している。

 原油価格は過去最高の1バレル135.09ドルまで上昇し、現在も133.53ドルと騰勢が続く。

 「韓国では外国人投資家の株の売り越しが膨らんでおり、ウォン安の背景には投機以外にも、外国資本のキャピタル・フライトという側面もある」(同証券エコノミスト)という。

 韓国ウォンは4月上旬には1ドル=970ウォン台だったが、4月半ばから下落トレンドが続き、先週には1057ウォンを超える水準まで売り込まれた。韓国ウォンは27日、当局による2度のドル売り/ウォン買い介入を受けて、一時1034.9ウォンと前日比1%以上上昇した。ディーラーらによると、韓国の金融当局は1回目の介入で最大8億ドル規模のドル売り介入を行ったという。 

 アジア各国ではインフレがアジア通貨危機以来の高水準に達しており、このインフレ傾向を増長させないためにも、急激な通貨安を阻止する必要が生じている。27日には、韓国に加えてインドネシア、フィリピン、台湾の中央銀行もドル売り/自国通貨買い介入を実施したもようだ。

 「(アジアの)成長リスクは下向きだ。日本を除くアジアは極めて不安定な状態にある」とリーマン・ブラザーズ(香港)のアジア担当主席エコノミスト、ロブ・スバラマン氏は言う。

 インドネシア・ルピアは1ドル=9380ルピアまで下落したが、介入により現在は9340/50ルピア付近まで値を戻している。前日終盤は9342.00ルピアだった。

 フィリピン・ペソは1ドル=43.83ペソまで下落したが、現在は43.59/69ペソまで回復。 前日終盤は43.58ペソだった。

 台湾ドルは1米ドル=30.512/520ドルの気配で前日終盤の30.507ドルから下落した。

 (ロイター日本語ニュース 森佳子 編集 橋本浩)

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