June 23, 2008 / 2:42 AM / 11 years ago

再送:FOMC声明に注目、インフレ警戒なら早期の米利上げ観測復活も

 [東京 20日 ロイター] 来週は米国の金融政策の先行きをめぐって思惑が交錯する展開が見込まれている。米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決めることは規定路線とみられており、焦点は会合後の声明だ。

 6月20日、来週は米国の金融政策の先行きをめぐって思惑が交錯する展開が見込まれている。写真は1月にワシントンで撮影した連邦準備理事会の建物(2008年 ロイター/Kevin Lamarque)

 インフレ警戒感を強めるなど内容次第では後退しつつある早期の利上げ観測が復活する可能性もある。このほか、22日の産油国と消費国の緊急会合も要注意だ。原油市場の反応が大きければ金融市場全体に影響を及ぼしそうだ。指標関連では週末の消費者物価指数が注目。物価上昇圧力を見極めることになる。

 <マクロ関係>

 ●26日に中村日銀審議委員が講演・記者会見、物価上昇と政策対応の考え方に注目

 中村清次日銀審議委員が26日、旭川市における金融経済懇談会で講演と記者会見をする。日銀はエネルギー・原材料価格高を背景とした交易条件の悪化による所得形成の弱まりが内需に与える影響を懸念。さらに、インフレ圧力の高まりがこれまで世界経済をけん引してきた新興国に与える悪影響も危惧しており、日本経済は引き続き下振れリスクが大きいとの判断を変えていない。こうした見方から、消費者物価の上昇が直ちに利上げに結びつくことはなさそうだが、日銀は消費者のインフレ期待に火がつくリスクにも警戒を強めており、中村委員が物価上昇と政策対応についてどのような認識を示すかに注目が集まりそうだ。

 ●経済財政諮問会議が「骨太の方針2008」を答申

 経済財政諮問会議は27日にも「骨太の方針2008」を福田康夫首相に答申する予定。諮問会議では、これまでの議論において、与党内から限界説が出ている社会保障費の自然増抑制などを始めとした歳出項目について「聖域は設けない」として「骨太の方針2006」で掲げた歳出改革方針の維持を打ち出す方向。今後の焦点は、年末に向けた具体的な予算編成作業の段階で、どこまで歳出改革姿勢を堅持できるかに移る。

 <マーケット関係>

 ●ドルは上値重い、FOMCのインフレ警戒姿勢次第で神経質な展開

 外為市場では、24―25日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)がインフレに対する懸念をどれほど強く示すかが焦点となろう。市場は今回のFOMCでは政策金利が据え置かれることを確実視しているが、FRBが声明文でインフレ警戒感を一段と強めれば、8月利上げ説が再び台頭しかねない。逆に、インフレについてこれまでのトーンが維持されれば、引き続きドルの上値が重い展開が続くことが予想される。

 ●日経平均はサウジ会議後の原油価格によって振れ大きく

 東京株式市場は、22日に開催される産油国と消費国の緊急会合(サウジアラビア・ジッダ、以下サウジ会議)を受けた週明けの原油価格動向によって、振れが大きくなりそうだ。市場関係者の間では、週明けの原油価格が落ち着きグローバルに株価が上昇するというのがメインシナリオとなっている。半面、会議で具体策が出ない場合、投機マネーによる買い上げが更に進むリスクもはらんでおり、それを受けて株式市場もCTA(商品投資顧問業者)などの売買に振られる可能性があるという。

 ●長期金利は1.8%挟みで推移、FOMCや経済指標に注視

 円債市場は、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りが1.8%を挟んで推移する見通し。24─25日に予定される米連邦公開委員会(FOMC)や国内の経済関連指標などに一喜一憂し、方向感が定まらない展開になりやすい。米金融政策の行方をめぐって参加者の思惑が交錯すれば、相場が乱高下する可能性もある。

 ●財務省入札関連予定

24日(火)

 10:30 2年利付国債の入札発行

 12:45 2年利付国債の入札結果

 15:15 2年利付国債の第II非価格競争入札結果

25日(水)

 10:20 政府短期証券の入札発行

 10:20 政府短期証券の発行予定額等

 10:30 交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札予定について

 12:35 政府短期証券の入札結果

26日(木)   

 10:30 10年利付国債(7月債)の発行予定額等

27日(金)

 10:20 政府短期証券の発行予定額等

 <企業ニュース関係>

 ●3月期決算企業の株主総会が27日にピーク、Jパワー(9513.T)は26日に開催

 3月期決算企業の株主総会が来週から本格化し、27日にピークを迎える。最も注目を集めそうなのは、26日に株主総会を開催する電源開発。配当や企業統治を巡り、英ファンドのザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)と委任状争奪戦を繰り広げている。TCIは5月21日、委任状勧誘を行うと発表。Jパワーによる株式持合いの制限や、2通りの配当案(年間配当120円と80円)、3人の社外取締役枠の設定などを求め、中垣喜彦社長の再任には反対するとしている。Jパワー側の配当提案は年間70円。公益事業の株主還元はどこまで踏み込むべきか。株主判断が注目される。

 ●ソニー(6758.T)が26日中期経営方針説明会

 ハワード・ストリンガー会長、中鉢良治社長、ゲーム子会社、ソニー・コンピュータエンタテインメントの平井一夫社長が出席し、説明する。2008年3月期は、当期利益は過去最高となったが、営業利益率は4.2%どまりで目標だった5%に届かなかった。業績は回復しても、話題性に溢れたヒット商品が乏しく「ソニーらしさ」の回復という点ではいまひとつ。復活を期待させるような成長戦略を示すことができるかどうかが焦点となりそうだ。 

●新規上場はイナリサーチ1社のみ

 久しぶりの新規上場は、25日にジャスダックに上場するイナリサーチ2176.Q1社のみ。マーケットの不振を反映して、同社の後に続くIPO企業は今のところない。

 <主な経済指標関連>

25日(水曜)

08:50 5月貿易統計(財務省)

 5月貿易収支(原数値)の予想中央値は400億円程度と、前年5月の3955億円から大幅に減少する見通し。予測通りなら3カ月連続減少となる。黒字減少の主因は輸出減速で、前年比プラス1.9%と、4月のプラス4.0%からさらに鈍化の見通し。54カ月ぶりに輸出が前年比マイナスに転じるとの予想もあった。

27日(金曜)

08:30 5月全国CPI&6月東京CPI(総務省)

 5月全国のコアCPIの予測中央値は前年比プラス1.4%となり、4月(同0.9%上昇)から大幅に上昇する見通し。暫定税率復活に伴うガソリン値上げが主な押し上げ要因となりそうだ。6月東京都区部コアCPIの予測中央値は前年比プラス1.1%で、5月(同プラス0.9%)から伸びが拡大する見通し。

08:30 5月完全失業率(総務省)&有効求人倍率(厚生労働省)

 5月の完全失業率(季節調整値)の予測中央値は4.0%となり、前月比変わらずの見込みとなった。有効求人倍率の予測中央値は0.92倍で、4月(0.93倍)を下回り、6カ月連続で1倍割れとなる見通し。実際に予想通りとなれば、有効求人倍率は2005年2月(0.91倍)以来の低水準となる。

08:30 5月家計調査(総務省)

 5月の全世帯消費支出(農林漁家世帯を含む)の予測中央値は、前年比実質2.2%減となり、3カ月連続で前年を下回る見通し。4月は前年比2.7%減だった。季節調整済みの全世帯消費支出の予測中央値は、5月は前月比0.1%減(4月は同0.7%減)。

08:50 5月商業販売統計(経済産業省)

 5月の小売販売額の予測中央値は前年比0.0%だった。増加幅は3カ月連続で縮小する見通し。

08:50 5月鉱工業生産指数速報(経済産業省)

 5月の鉱工業生産指数速報の予測中央値は前月比プラス2.7%。経産省見通しのプラス4.7%を下回るが、3カ月ぶりの上昇となる見通し。予想通りになった場合、5月の生産指数は109.2(2005年=100.0)程度と、過去最高となった2月の110.2以来の高水準となる。しかし、4─6月期見通しを含めて先行きには慎重な見方が多い。

7月1日(火曜) 

08:50 6月日銀短観(日銀)

 大企業・製造業の業況判断DIの予測中央値はプラス3、非製造業DIはプラス8となり、ともに3月(それぞれプラス11とプラス12)から大幅に低下する見通しとなった。予想通りになれば、製造業は2003年9月(プラス1)以来、非製造業は04年3月(プラス5)以来の低水準となる。

*5段落目の誤字を修正して再送します。

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