July 29, 2008 / 2:57 AM / 11 years ago

6月全世帯消費支出は前年比実質‐1.8%=総務省

 [東京 29日 ロイター] 総務省が29日午前8時30分に発表した6月家計調査によると、全国全世帯(農林漁家世帯を含む)の消費支出は前年比実質1.8%減となった。実額は28万1951円。

 7月29日、6月全世帯消費支出は前年比実質1.8%。写真は1月、東京・アメ横の食料品店で(2008年 ロイター/Yuriko Nakao)

 ロイターが民間調査機関を対象にした聞き取り調査での予測中央値は前年比2.8%減で、発表値は予測を上回った。季節調整済み全世帯消費支出は前月比1.5%増となった。今回の数字を受けて同省は、消費の判断を「方向として前月の減少傾向が止まり、概ね横ばいの状態。水準でみると減少状態が続いている」に上方修正した。しかし、同省の判断とは裏腹に、民間エコノミストの間では今後の消費への懸念はむしろ強まっている。

 住居・自動車等購入・増預金・仕送り金を除いた支出は前年比1.5%減、季調済み前月比は1.6%増となった。

 季調済み前月比で増加になったことについては、5月の月末が土曜に当たり、諸料金の銀行引き落としが6月にずれこんだことも1つの要因という。

 前年比ベースでの消費低下に寄与したのは、入院料などの保健医療サービス、家賃地代、贈与金など交際費、ハンドバッグ購入など諸雑費などだった。

 百貨店のバーゲンが今年は7月から始まったこと(07年は6月後半から)や、最近の食品値上げで食品への支出が抑えられた点、雨が多く外食が減った点、前年同月より気温が低めで飲料の支出が減った点なども、消費抑制に寄与したという。

 <ガソリン・食パン・カップ麺の消費減少目立つ>

 値上がりが著しいエネルギー、食品への支出はマイナスが続いている。ガソリンへの支出は前年比6.3%減と、5月の6.1%減から減少幅がさらに拡大した。関東や近畿など自動車に代替する交通機関が発達している地域では、自動車の使用頻度も低下しているという。

 食パンへの支出は5月の同1.2%減から同6.8%減、カップ麺は同6.2%減から同10.4%減、チーズは同3.9%減から同8.9%減へとそれぞれ大幅に減少した。

 一方、スパゲッティへの支出は同6.1%減から同3.6%減に改善、コメの購入数量も07年8月以降、増加傾向にあるという。

 今回の数字を受けて民間エコノミストからは「足元で個人消費が弱含んでいることがうかがえる」(第一生命経済研究所・主任エコノミストの新家義貴氏)との指摘が多い。

 同氏は「消費低迷が7─9月期も続く可能性が高い。現在の消費を抑制している要因として最も大きいのは、生活必需品を中心とした物価の上昇であるが、7─9月期にさらに上昇幅が拡大する可能性が高いため。10─12月期以降に関しても、物価動向に左右される可能性が高い」と分析した。

 6月の失業率が4.1%と、06年9月以来の高水準となるなど雇用関連統計も悪化しており、今後の所得、支出へ悪影響を懸念する声も大きくなりつつある。

 8月13日公表予定の4─6月期国内総生産(GDP)について、アール・ビー・エス証券・エコノミストの西岡純子氏は「けん引役不在のマイナス成長となる可能性が、より高まったと言える。外需の寄与はゼロ、需要側統計から見る限り個人消費もマイナスとなりそうで、マイナス幅は前期比・年率1%減を超えることが視野に入ってきた」と予想した。

(ロイター日本語ニュース 児玉 成夫記者)

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