August 4, 2008 / 2:14 AM / 10 years ago

焦点:米雇用が7カ月連続減、景気後退の兆し強まる

 [ワシントン 1日 ロイター] 米労働省が1日発表した7月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が7カ月連続の減少となった。こうしたケースは、第2次大戦以降8回あったが、いずれの場合も景気後退(リセッション)の時期と重なる。

 8月1日、米雇用が7カ月連続減、景気後退の兆し強まる。写真は昨年9月、ニューヨークで(2008年 ロイター/Lucas Jackson)

 7月の非農業部門雇用者数は5万1000人減と、予想ほど悪い内容ではなかったが、これまでの雇用統計をみる限り、状況は過去の景気後退時と酷似している。

 ノーザン・トラストのポール・カズリエル経済調査担当ディレクターは「全米経済研究所(NBER)は11月の大統領戦後に、すでに分かっていること、つまり米経済が景気後退局面にあることを宣言するだろう」との見方を示した。

 労働省のキース・ホール労働統計局長は、雇用統計だけで景気後退入りを判断することはできないとしながらも、過去2回の景気後退局面では8カ月連続で雇用が減少したと指摘している。

 問題を複雑にしているのは、雇用統計と他の労働指標に食い違いがみられることだ。

 雇用統計の90分後に米供給管理協会(ISM)が発表した7月の製造業景気指数では、製造業の雇用が昨年10月以来初めて増加に転じたことが明らかになった。

 7月のISM雇用指数は51.9で、前月の43.7から上昇。業況判断の分かれ目となる50を上回った。

 雇用統計では製造業の雇用が7月に3万5000人減少したとなっている。

 7月雇用統計では、雇用が減少している業種が増えていることも示された。7月に雇用が増加した業種は全体の41.2%。これは「ジョブレス・リカバリー(雇用なき景気回復)」という言葉が叫ばれた2003年8月以来の低水準という。

 BMOキャピタル・マーケッツのジェニファー・リー氏は「労働市場は急激に縮小しているわけではないかもしれない。ただ、じわじわと後退する米経済を背景に、ゆっくりと着実に悪化している」との見方を示した。

 7月の失業率は5.7%で、前月の5.5%から悪化。1年前との比較では1%ポイントの悪化となった。経済的な理由でパートタイムで働く人は、1年間で140万人近く増えた。

 JPモルガンのエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は「こうしたパートタイム労働者を遊休労働力とみなして計算した失業率は10.3%に達する。前回の景気低迷以降では最悪の水準に近い」と分析している。

 ノーザン・トラストのカズリエル氏は、就業者数と就業時間の双方を考慮した労働量を示す指標が過去1年で1.73%減少したと指摘。

 これは景気後退のシグナルで、「1960年代半ば以降、この指標の前年比変化率がプラスからマイナス1.73%という水準に低下した場合は、必ず景気後退局面にあった」と述べている。

(Emily Kaiser記者;翻訳 深滝壱哉)

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