August 25, 2008 / 4:31 AM / 10 years ago

米住宅価格はあと10%下げて底入れか、購入者の動向が今後占うかぎ

 [ニューヨーク 24日 ロイター] エコノミストらは、米国景気が緩やかな減速を経験するか、過去30年間で最も深いリセッションに陥るかどうかは、今後数カ月間に国民が住宅市場に戻ることができるかで決まるとみている。

 8月24日、エコノミストの多くが住宅価格はあと10%下落しなければ、賃貸価格と収入が均衡しないと予想。写真は7月、米イリノイ州で売り出し中の住宅(2008年 ロイター/Jeff Haynes)

 エコノミストの多くは、住宅価格はあと10%下落しなければ、賃貸価格と収入が均衡しない、と予想する。この程度の下落なら、米金融市場や政府が安堵する範ちゅうだ。

 しかし、民間金融機関の一層の貸し渋りや、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)FNM.Nと連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)FRE.Nの崩壊があれば、住宅価格は容易に20%超の下落を演じるだろう。

 調査会社ムーディーズ・エコノミー・ドットコムのマーク・ザンディ氏は「このようにして、暗いシナリオに容易に突入し得る」と話した。

 銀行が融資基準を一層引き締め、良好な信用履歴を持つ顧客への融資も拒否すれば、住宅価格の値ごろ感は後退し、国民の住宅購入の維持は難しくなる。

 また、住宅市場のバブル崩壊がさらに大規模なものになれば、消費者センチメントに深い傷が残り、リセッションはより深刻なものになる可能性がある。

 クレディ・スイスのアナリストらは、通常の住宅ローン金利が約6.32%にとどまると仮定した場合、米主要20都市圏の住宅価格動向をまとめたスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ ケース・シラーはさらに14%下落して初めて、住宅価格に再度値ごろ感が生じる、と述べた。同指数は5月に前年同月比15.8%下落した。

 住宅ローン金利が5.5%に低下すれば、同指数の今後の下落率は7%で済むが、7.5%に上昇した場合は24%の下落が必要になるという。

 住宅価格のさらなる24%の下落は、多くの住宅保有者にとってホーム・エクイティー(保有する住宅資産価値が既存のローン残高を上回る部分)の消失を意味する。こうした住宅保有者の多くは、退職後の生活費や子供の学費ローンをホーム・エクイティーに依存している。

 ホーム・エクイティーの消失は消費の減少をもたらし、エコノミストらが1980年台初め以降では最悪になると予想する消費者主導型リセッションを引き起こす可能性がある。

 ザンディ氏は「住宅価格は来年の夏までにさらに10%下落するとの見方がコンセンサスだ。この場合、最高値からの下落率は25%となる」と述べた。

 その上で、「住宅価格があと10%下落すれば、賃貸価格や収入との均衡が取れる。潜在的な住宅購入者の大半にとって、値ごろ感が復活したシグナルになる」とした。

 ザンディ氏は、金融市場はすでにこの程度の下落を織り込んでいる、とし、このシナリオにより株式市場の健全な上昇と、銀行やファニーメイ、フレディマックへの圧力の緩和が促される公算があるとの見方を示した。

 (Emily Kaiser記者;翻訳 山口 肇)

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