September 15, 2008 / 7:08 AM / 11 years ago

米金融・債券市場展望=金融システムの安定策に関心集まる

 [ニューヨーク 12日 ロイター] 15日に始まる週の米国債市場では、「世界の金融システムをどのように回復させるか」が投資家心理を左右するとみられる。

 9月12日、15日に始まる週の米国債市場では、金融システムの安定策に関心集まる。写真はニューヨーク証券取引所。7月に撮影(2008年 ロイター/Brendan McDermid)

 米証券大手リーマン・ブラザーズLEH.N破たんの先を考えた場合、米政府や民間部門が他の不安定な金融機関を安定させることができるかどうかが債券市場の大きなカギとなる。

 主要国経済に打撃を与えている世界的な信用収縮に対する懸念が再燃し、安全性の高いとされる米国債が買われる可能性がある。

 一方、株価の急伸は債券相場を圧迫する公算が大きい。 

 1年にわたる世界的な信用収縮で、金融機関は評価損や赤字計上などで約5000億ドルの負担を余儀なくされた。これは既に、1980年代末から90年代初頭にかけて見舞われた貯蓄貸付組合(S&L)危機に匹敵する規模となっている。

 マクドネル・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジム・グラボバック氏は「信用収縮は終わりに近づいているというのは希望的観測だ。今年初めに考えていたよりも、終わりはずっと先のことになりそうだ。市場のレバレッジ解消の動きに沈静化の兆しは見られない」と言明した。

 ウォール街の銀行マンは誰も、自身のキャリアの中で、金融機関がこれほどもろく、融資市場がこれほど機能しなくなった時期を経験したことがない。

 米住宅市場の低迷や景況感の落ち込み、失業率の上昇を考えると、現在の筋書きは大恐慌以来最悪の不況になる恐れを示している。

 銀行と景気に対する見方は一段と厳しくなっており、米金融当局が現行水準の2%以下に金利を引き下げるとの見通しが強まっている。

 サリバン氏は「これらの問題は非常に根が深く深刻なため、当局が金融システムへの流動性供給を強化する必要性が出てくるかもしれない。これにはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標引き下げも含まれる」と述べた。

 債券先物市場はこの日、当局が年末までに利下げに踏み切る可能性を34%織り込んだ。前日は28%だった。

 重苦しい投資家心理を受け、短期債は一段と買い進まれる可能性がある。

 銀行間市場のストレスが続く中、サリバン氏は「投資家は利回りを犠牲にしてまで、安全性の高い短期債に資金を移し替えている」と指摘した。1カ月物債利回りはこの日、7月以来の低水準となる1.35%に低下した。

 一方、長期債相場は来週も下落する可能性がある。

 米政府が政府系住宅金融会社2社の救済を決めたことで、市場では長期的なコストを賄うために大量の国債が発行されることへの警戒感が強まっている。

 こうした見方を受け、長期債市場では資金逃避が始まっており、利回りは上昇。イールドカーブのスティープ化が進み、10年物債と2年物債の利回りの格差は1週間前の1.39%から1.48%に拡大した。

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