November 5, 2008 / 8:51 AM / 10 years ago

次期米政権、深刻な経済問題に取り組むことに

 [フェニックス 5日 ロイター] 2008年の米大統領選の勝利者は、1930年代以来最も深刻な経済問題に取り組むことになる。次期大統領には、社会保障やエネルギーの対外依存解消といった問題に加え、金融危機の連鎖、住宅市場低迷や米金融市場混乱への対応が求められる。

 11月5日、次期米政権、深刻な経済問題に取り組むことに。写真は大統領選に勝利した民主党のオバマ氏。4日撮影(2008年 ロイター/Jason Reed)

 大統領選の勝利が確実となった民主党のオバマ氏について、アナリストは、来年1月20日の就任後に直面する最大の試練は深刻かつ長期化する可能性がある不況だと指摘する。

 元国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストで、大統領選挙戦ではオバマ陣営に何度か助言したことのあるケネス・ロゴフ氏は「米国は深刻なリセッションに陥っている。大統領就任時の状況は、いまと同様ないしさらに悪くなっている可能性がある。この問題は、他の問題を差し置いても対応する緊急性を持つことになる」と述べた、

 経済アナリストの多くが期待するのは、オバマ氏が早期、おそらく金融危機について協議するためワシントンで11月15日に開催される緊急首脳会議までに経済チームを編成することだ。

 すでに財務長官候補には、ボルカー元米連邦準備理事会(FRB)議長、サマーズ元財務長官、ガイトナーNY連銀総裁の名前が挙がっている。 

 <第2次景気対策> 

 経済危機により良く対応できるとの見方で支持を広げたオバマ氏は、インフラ投資や追加戻し減税などを盛り込んだ1750億ドル規模の第2次景気対策を打ち出している。

 オバマ陣営で経済政策を担当するブライアン・ディーズ氏は、ロイターに「それがオバマ氏が直ちに実施する必要があると考えていることだ」と述べている。

 共和党マケイン陣営は、オバマ氏の経済対策を増税路線への回帰と批判したが、オバマ氏は米国には共和党にさらに4年間政権をとらせる余裕はないと反論していた。

 エコノミストやオバマ陣営関係者からは、次期政権の政策課題でリセッションは重要な位置を占めるだろうが、経済面ではそれ以外に目先的、長期的な課題があり、それらの優先度も高くなるとの見方がでている。

 オバマ氏は、金融分野の規制改革、医療費削減、温暖化問題への取り組みなどを公約に掲げている。しかし、金融危機対策やイラク・アフガニスタン関連費用で財源は限られており、多くは達成困難な公算。

 ハーバード大学ケネディ・スクールのジェフリー・フランケル氏は「エネルギーの対外依存脱却は基本的に達成不可能。財財政均衡も達成不可能。リセッション回避は遅きに失した話だ」と述べている。

 オバマ陣営のディーズ氏は、オバマ氏が医療改革を後回しにすることはない、としている。

 「オバマ氏は、米国の財政面の長期的課題が医療制度問題と緊密に結びついており、野心的な改革を待っている余裕はないと理解している」と述べた。

 ( Jeff Mason 記者;翻訳 武藤邦子)

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