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日産が14年ぶり営業赤字に、ゴーン体制で初

 [東京 9日 ロイター] 日産自動車7201.Tは9日、2009年3月期の連結業績が従来予想していた2700億円の営業黒字から1800億円の赤字になる見通しだと発表した。自動車販売の低迷と円高の逆風を受け、1600億円の黒字を見込んでいた当期損益も2650億円の赤字に転落する。

 2月9日、日産は09年3月期の業績予想を1800億円の営業赤字に下方修正。写真は記者会見を行うゴーン社長(2009年 ロイター/Yuriko Nakao)

 営業赤字は14年ぶり、当期赤字は9年ぶり。ともにゴーン体制になってからは初めてとなる。

 トムソン・ロイター・エスティメーツによる過去30日間の主要アナリスト10人の予測平均値は、営業損益が708億円の赤字だった。

 会見したカルロス・ゴーン社長は、99年の経営危機と比較して「(前回は)日産がミスを犯し、日産だけの危機だった」と指摘。その上で「今回は業界全体が問題を抱えている」と述べ、自身の舵取りに問題がなかったことを強調した。

 日産が今年度の業績見通しを下方修正するのは昨年10月末に続き2度目。自動車の販売計画は従来の約377万台から338万2000台に引き下げた。販売減は営業損益を前年から5106億円押し下げる。通期の想定為替レートは従来の103円10銭から99円70銭に変更。前年から2252億円の減益要因となる。09年3月期の期末配当は見送る。

 日産は収益改善を急ぐため、コストが高い日米欧で労務費を現在の8750億円から7000億円に圧縮するほか、世界で23万5000人の人員を2010年3月期中に2万人削減する。このうち日本国内は1万2000人の削減を予定しているが、正規社員については定年や採用抑制といった自然減で対応する。また、09年3月期の役員賞与は見送り、今年3月期以降、状況が改善するまで取締役と執行役員の報酬を10%、課長以上の管理職の基本年間給与を5%引き下げる。ワークシェアリングも導入する方向で組合と調整する。

 設備投資は09年3月期は前年比21%減の3840億円に減額する。2010年3月期はさらに同14%減の3300億円以下に圧縮する。このほか2013年3月期までに売上高を年間5%拡大することを目指した中期経営計画を中断し、キャッシュフローの確保を優先させる。中計期間中に60車種としていた新車投入計画は48車種に減らす。いずれ需要が回復することを見込み、工場を閉鎖する考えはないという。

 ゴーン社長は「問題は経営や商品、品質ではなく、(円高や需要低迷など)状況の変化に速やかに対応しなくてはならないことだ」と述べた。2010年3月期の見通しについては「来年度のことを話す場ではない」と言及しなかった。

 併せて発表した08年4―12月期の営業利益は前年比84%減の924億円だった。中国など新興国では販売を伸ばす一方、日米欧の主要市場で軒並み減少した。

 (ロイターニュース 久保 信博記者)

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