February 16, 2009 / 2:18 AM / 11 years ago

10─12月期実質GDPは年率‐12.7%、35年ぶりの大幅マイナス

 [東京 16日 ロイター] 内閣府が発表した2008年10―12月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス3.3%、年率換算マイナス12.7%となり、7―9月期の前期比マイナス0.6%に比べ、マイナス幅が拡大した。

 2月16日、10─12月期実質GDPは年率12.7%減。写真は都内。先月30日撮影(2009年 ロイター/Yuriko Nakao)

 内閣府によると、下落幅としては、第1次オイルショックの後遺症に日本経済が苦しんだ1974年1─3月期(前期比マイナス3.4%、年率マイナス13.1%)以来、過去2番目の大幅なものとなった。その結果、マイナス成長は3四半期連続となった。ロイター通信の事前調査では、10―12月期の実質GDPの予測中央値は前期比マイナス3.1%、年率マイナス11.7%だった。

 <外需のマイナス寄与度が過去最大に>

 同四半期の名目GDPは前期比マイナス1.7%、年率マイナス6.6%と、実質成長率を上回ったが、名実逆転の解消は2006年10─12月期以来となる。

 10─12月期大幅マイナスの主因は外需悪化で、外需のGDP押し下げ寄与度(マイナス3.0)%は過去最大となった。世界的な景気減速や円高によるものだが、輸出を押し下げた品目は自動車、半導体等電子部品、建設機械など。輸出先としては対米、対欧州、対アジア向けで揃って減少したが、特にアジア向けの減少が大きかったという。

 内需の押し下げ寄与度もマイナス0.3%となったが、特に設備投資のマイナスが大きかった。設備投資は前期比マイナス5.3%と、企業収益悪化もあり、ITバブル崩壊と米国同時多発テロの悪影響がみられた01年10─12月期(同マイナス6.6%)以来の大幅下落となった。

 またGDPの最大項目である消費も同マイナス0.4%と、うるう年で消費が押し上げられた08年1─3月期の反動が出た4─6月期(同マイナス0.7%)以来の大幅低下となった。自動車、電子レンジなど家庭用器具、航空旅客輸送、衣服などがマイナスに寄与したという。

 一方、住宅投資は同プラス5.7%と、99年4─6月期(同プラス7.3%)以来の大幅増加となった。改正建築基準法の悪影響で一時住宅投資が減ったが、その反動が出たという。在庫も寄与度でプラス0.4%とGDP押し上げに寄与した。プラス幅としては、04年1─3月期(プラス0.5%)以来の大きなものとなった。

 GDPデフレーターは前年比プラス0.9%と、98年1─3月期(プラス1.1%)以来、43四半期ぶりのプラス圏入りとなった。控除項目である輸入デフレーターが同マイナス11.7%と、前四半期のプラス17.4%から、大幅マイナスに転じたことが主因。しかし、国内需要デフレーターは同プラス0.4%と、前四半期の同プラス1.4%からプラス幅が縮小。民間消費デフレーターは同マイナス0.2%と、4四半期ぶりのマイナス圏入りとなったが、ガソリン、灯油、電気製品の値下がりなどが影響したという。

 国内総所得(GDI)は前期比マイナス1.4%と、GDPよりも小さなマイナス幅となったが、輸入物価低下により、交易損失が減少したことが影響したという。10─12月期の交易損失は20.074兆円と、前四半期の31.176兆円から大幅に減少した。

 実質雇用者報酬は前期比プラス1.0%と、06年4─6月期(プラス1.3%)以来の高いものとなった。

 同時に発表された08年のGDPも前年比マイナス0.7%と、98年のマイナス2.0%以来の大幅低下となった。

 <08年度は過去最大のマイナス成長の可能性> 

 事実上の08年度政府見通しである前年比マイナス0.8%を達成するためには、1─3月期GDPが前期比5.6%(年率24.2%)程度の大幅な成長が必要となり、達成は困難となった。

 さらに、過去最大のマイナス成長に落ち込む可能性が高まってきた。これまでの最大の下落は98年度のマイナス1.5%だが、それを達成するためにも、1─3月期は前期比3.0%の成長が必要となっている。しかし、民間エコノミストの間では、1─3月期もマイナス成長が続くのは不可避との見方が大勢だ。

 市場参加者からは「大幅なマイナス成長となったことで、実体経済の悪さがあらためて鮮明となった。1─3月期についても経済対策が打ち出されたとしても景気を回復させるだけの十分な効果が期待できないため、さらに悪化する可能性がある」(新生証券債券調査部シニアアナリストの宮川淳子氏)、「問題が大きいのは、09年1─3月期についても急激な景気悪化が持続することである。1─3月期にも2けた減少になる可能性が高まっており、10─12月期を上回る落ち込みになることも十分考えられる。08年度下期の景気は史上空前の落ち込みになるだろう」(第一生命経済研究所・主任エコノミストの新家義貴氏)など、先行きについての懸念が示された。10―12月期GDPの大幅悪化で、底打ち・あく抜けとの見方はほとんど見られなかった。

 (ロイター日本語ニュース 児玉 成夫記者)

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