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日米経済指標で景気悪化の度合い確認、状況次第で株安も
2009年2月21日 / 06:28 / 9年後

日米経済指標で景気悪化の度合い確認、状況次第で株安も

 [東京 20日 ロイター] 来週は、国内で貿易収支や鉱工業生産、海外では米住宅関連指標などの経済指標を見極めながらの展開となる。

 2月20日、日米経済指標で景気悪化の度合い確認、状況次第で株安も。写真は昨年1月、都内の株価ボード(2009年 ロイター/Issei Kato)

 急激に悪化する実体経済に持ち直しの兆しがみられず、米欧の株価が下げ止まらなければ、日経平均はバブル後の最安値更新も視野に入る。為替は日米レパトリの綱引きとなり神経質な展開が予想されている。国内政治への不信感が高まる中で、09年度予算案の衆院採決めぐる攻防も注目される。

 <マクロ関係>

 ●野田審議委員が26日に沖縄で会見

 野田忠男日銀審議委員は26日那覇で開催させる沖縄県金融経済懇談会に出席する。午

前の懇談会であいさつし、午後記者会見を開く。19日の金融政策決定会合で企業金融の支援措置の拡充を打ち出した日銀だが、景気は年前半まで非常に厳しい状況が続く見通しのもと、これで十分な対応ができたとみるのか、あるいはどのような追加対応がありえるのか、言及があれば注目される。野田委員は12月に政策金利を0.1%に引き下げる際に市場機能維持の観点から反対意見を投じている。

 ●09年度予算案の衆院採決めぐる攻防

 麻生太郎首相の求心力低下と中川昭一前財務相の辞任余波で、09年度予算案の衆院通

過が遅れている。与党は採決の日程を麻生首相が日米首脳会談から帰国する25日以降に譲歩したが、野党は攻勢を強めており、年度内成立に向けた与野党間の攻防が激化する見通し。

 <マーケット関係>

 ●バブル後最安値を意識、経済指標で弱さの度合いを確認

 来週の東京株式市場は、バブル後の最安値が意識され、経済指標などで足元の弱さの度合いを確認しながら、下値を模索する展開になりそうだ。外為市場では円安基調に振れているが、日本経済の地合いの悪さと政府の景気対策などの遅れによる円売りとの見方から、株価の押し上げ効果が薄れつつある。米株価次第で反発も期待されるものの、米欧の株価が下げ止まらなければ、日経平均株価は最安値6994円90銭を更新する可能性が指摘される。

 ●ドル/円相場は日米リパトリの「綱引き」に、金融株の動向を注視

 来週の外為市場は、神経質な展開が続きそうだ。米金融株が不安定な動きを続ける中、米金融機関や米国企業は現金確保のために対外資産を売却して本国にキャッシュを持ち帰る動き(リパトリ)を継続すると予想されている。一方、日本では景況感悪化や株価下落を背景に、本邦企業が対外ポジションを圧縮する動きも予想され、ドル/円相場は日米レパトリの綱引きになる可能性がある。

 ●長期金利1.2%台で推移、入札後はフラット化圧力も

 来週の円債市場は、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りが1.2%台を中心に推移する見通し。国債増発の思惑が市場で交錯しつつも、景気後退観測から買いが活発になり、押し目では投資家の資金が流入する展開が続いている。財務省が24日実施する20年利付国債入札(9000億円、2028年12月20日償還)をきっかけに利回り曲線のフラットニングに拍車がかかる可能性もある。

 <企業ニュース関係>

 ●自動車関連の統計に注目

 25日に自動車各社が、27日に自工会が1月自動車生産・輸出実績をそれぞれ発表する。日本経済の急速な悪化は、輸出の急減が背景にあるとされるため、輸出型産業の中心的な存在である自動車の動向は見逃せない。

 <主な経済指標関連>

25日(水曜)

08:50 1月貿易収支(財務省)

 予想中央値は1兆1295億円程度の赤字となった。世界的な景気悪化による外需減速と円高に加え、中国の旧正月の影響も出るという。実際に赤字になれば4カ月連続で、赤字幅としても、1980年1月(8248億円の赤字)を上回り、過去最大となりそうだ。

27日(金曜)

08:30 消費者物価指数(総務省) 

 1月全国コアCPIの予測中央値は前年比0.1%低下(12月は0.2%上昇)で、わずかにマイナスあるいは横ばいの可能性が高まっている。マイナスに転じる場合は2007年9月(0.1%低下)以来となる。2月東京都区部コアCPIは前年比0.4%上昇(1月は0.5%上昇)と、2008年2月に並ぶ低い伸びが予想されている。

08:30 1月雇用関連統計(総務省、厚生労働省)

 1月の完全失業率(季節調整値)の予測中央値は4.6%となった。12月の4.4%から上昇し、2005年2月(4.6%)以来の高水準となる見込み。有効求人倍率の予測中央値は0.69倍。12月の0.72倍から低下し、01年9月(0.67倍)以来の低水準となる見通しとなった。

08:30 1月家計調査(総務省)

 1月の全世帯消費支出(2人以上世帯)の予測中央値は前年比実質マイナス5.5%となり11カ月連続で減少する見通し。

08:50 1月鉱工業生産指数(経済産業省)

 予測中央値は前月比マイナス10.0%となった。4カ月連続の低下が見込まれている。昨年12月(マイナス9.8%)に続き3カ月連続で過去最大の低下率を更新する見通し。予測通りになれば、1月指数は76.0程度となり、1984年4月(74.9)以来の低水準となる。

08:50 1月小売業販売額(経済産業省)

 前年比3.0%減が予測中央値となった。5カ月連続減となる見通し。昨年12月の減少幅は前年比2.7%減と05年2月(同2.8%減)以来の大幅な減少幅だった。

14:00 1月新設住宅着工戸数(国土交通省)

 予測中央値は前年比15.2%減で、12月の5.8%減に続き、2カ月連続でマイナスとなる見通し。季節調整済み年率換算の予測中央値は99.4万戸で、厳しい不動産市況や雇用・所得環境の悪化に伴い、住宅着工は低調な推移が続くとみられている。

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