April 2, 2009 / 10:20 PM / 11 years ago

G20は1.1兆ドルの危機対策で合意、規制強化やIMFへの資金拠出も

 [ロンドン 2日 ロイター] 20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)は、大恐慌以来最悪の世界的な経済危機に対処するため、総額1兆1000億ドルの対策を講じるとともに、危機の再発を防ぐため規制を強化することで合意した。

 4月2日、G20金融サミットは、総額1兆1000億ドルの危機対策で合意。写真は議長国英国のブラウン首相(2009年 ロイター/Kevin Coombs)

 G20会合では、制裁につながる可能性のあるタックスヘイブン(租税回避地)のブラックリスト公表や、初めて大規模なヘッジファンドや格付け機関を監視することで合意した。

 オーストラリアのラッド首相は「この日の合意は、世界の市場を崩壊させた金融市場の『カウボーイ』摘発を始めるもので、あらゆる面に影響を与える」と述べた。

 議長国である英国のブラウン首相は「きょうは世界的なリセッション(景気後退)に立ち向かうため、世界が一致団結した日だ。言葉ではなく、世界経済の回復と改革に向け、明確なタイムテーブルを設定した」と述べた。

 ブラウン首相によると、各国は今後2年間にわたり総額5兆ドルに上る財政刺激策を実施することで合意した。

 各国の株式市場はG20の決定を好感し、欧州株式市場は5%、米国市場ではナスダック指数が3.5%、ダウ平均が3.3%上昇している。

 ただ、エコノミストの間では、楽観ムードの広がりをけん制する声も出ている。

 ロイヤル・バンク・オブ・カナダの新興市場ストラテジスト、ナイジェル・ランドール氏は「IMFの財源拡大は予想以上で、困難に陥った国の支援に充てる資金が増加したことは好ましいニュースだ。だが、特に東欧諸国などが抱える問題は一夜では解決できない」と指摘した。

 ブラウン英首相も「早急な解決策はない」としながらも、今回の措置でリセッションが短期化し、雇用喪失も食い止めることができる、との考えを示した。

 G20の声明は、今回の措置により、世界の生産が来年末までに4%押し上げられるだろう、との見通しを示した。 

 フランスのサルコジ大統領は、G20では予想以上の成果が得られたと評価するとともに、世界経済は「アングロサクソン型モデル」から変化しつつある、と指摘した。

 ドイツのメルケル首相は、一段の景気刺激策の実施が義務づけられることがなかったことを歓迎する考えを示した。

 独仏が市場の規制強化を求めて英米と対立していた問題について、英国のブラウン首相は「要求に応じて情報を明らかにしないタックスヘイブンはなくなるだろう。これまであった銀行の秘密主義は幕を閉じた」と述べた。

 ブラウン首相によると、G20首脳は、IMFや他の機関を通じて利用できる新たな資金源として1兆1000億ドル拠出することで合資した。それにはIMFの特別引出権(SDR)2500億ドルが含まれる。

 IMFは5000億ドルの新規資金を得て、独自財源は3倍に拡大する。新規資金のうち400億ドルを中国が拠出することで合意した。

 G20はまた、IMFに対し、最貧国向け融資資金の調達や保有する金の売却を加速するよう求めた。さらに、世界の貿易を促進するため2500億ドル規模の貿易支援策で合意した。

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