April 8, 2009 / 4:55 AM / 11 years ago

米株価、企業決算への警戒感で再び軟調になる可能性

 [ニューヨーク 7日 ロイター] 3月に堅調に推移した米株価は、第1・四半期の企業決算で業績回復の兆しが示されないとの警戒感から、再び軟調になる可能性がある。米株価は3月に、米金融大手が1─2月は黒字になったと発表したことなどで大幅に上昇した。

 4月7日、米株価は、第1・四半期の企業決算への警戒感で再び軟調になる可能性。写真は3月、ニューヨーク証券取引所で(2009年 ロイター/Eric Thayer)

 一方、7日に始った決算シーズンの一番手となったアルコア(AA.N)は、決算への警戒感から、業績発表前に株価が下落。今後も企業業績への不安感が株価を圧迫する可能性がある。

 第4・四半期の企業業績は80年超ぶりの弱い数字となり、S&P総合500種は年初からの2カ月で19%下落したが、3月には、シティグループ(C.N)とバンク・オブ・アメリカ(BAC.N)が、1─2月は黒字になったと明らかにしたことなどを好感し8.5%上昇した。ただ、警戒感の高まりや業績見通し悪化は、景気が最悪期を脱したとの期待に冷や水を浴びせる可能性がある。

 LPLフィナンシャルの首席市場ストラテジスト、ジェフ・クレイントップ氏は「上昇局面の衝突のようなもの。投資家は第1・四半期の改善を織り込み始めたことが主因だろう」との考えを示した。その上で、第1・四半期はひどい状況になるが、最悪期から脱すにつれ状況は改善し、それにより第2・四半期や2009年全体の明るい見通しが示されるかどうかが注目されるとした。

 トムソン・ロイターのデータによると、S&P500種企業の第1・四半期利益は36.7%減少する見通し。第4・四半期は67%の減益だった。

 第1・四半期には、S&Pの10業種の利益は全て減少するとみられている。一方、第4・四半期は、ヘルスケア(10.5%増)と生活必需品が増益となり、ユーティリティーは横ばい、それ以外は減益となった。

 S&P500種株価指数の株価収益率は13.3倍と2008年末時点の12.5倍を上回っており、バリュエーション目では株価は割高となっている。スワートモア・グループのポートフォリオマネジャー、カート・ブルーナー氏は、バリュエーションからみて、2カ月前ほどは魅力的でないと指摘した。

 アナリストは、金融危機の打撃を受けた業種が市場回復をけん引する必要があるほか、投資家は、最悪期を脱したことを示すサインを探していると指摘する。マクロ・リスクのプレジデント、ディーン・カーナット氏は、第1・四半期決算について、投資家は企業の業績で疑わしい点を有利に解釈しようとするだろうが「今後についてある程度の楽観性や可能性を持っていると企業が示すことを期待している」と語った。その上で「それを踏まえ、S&Pの時価総額の1割に相当する金融セクターが不良資産の追加評価損計上を回避できるかどうかが、第1・四半期の重要な要素になる」との考えを示した。

 他の業種としてはディフェンシブの要素が強いヘルスケアが注目されている。ヘルスケアは前年比減益になると予想されているが、3.1%減にとどまり他の業種よりも堅調になる見通し。ただ、オバマ大統領の医療改革が業界にどのような影響をもたらすかが不透明なことから、同業種の収益が圧迫されるとの見方もある。

 (Leah Schnurr記者;翻訳 伊藤恭子;編集 吉瀬邦彦)

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