April 15, 2009 / 6:13 AM / 9 years ago

4月から省エネ法改正、LED照明器具に特需の期待

 [東京 15日 ロイター] 今月1日から「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)が改正され、LED(発光ダイオード)照明器具の市場拡大が期待されている。

 法改正によってエネルギー管理が義務付けられる対象事業者として、コンビニなどフランチャイズチェーンも含まれるようになったため、こうした企業が省エネ対策として照明器具のLED化を急いでいることが背景。環境の規制強化が特需をもたらしそうな状

況だ。

 <法改正でコンビニなどに新たな需要>

 4月1日からの省エネ法改正で、産業界では以前にもまして省エネに取り組む動きが活発化している。中でも目立っているのが、コンビニエンスストアや外食産業などフランチャイズチェーンだ。規制対象外だった小売りチェーンにも、国にエネルギー使用量の報告が義務付けられることになったことが背景にある。

 改正前は報告の義務付けが、工場や店舗など事業場ごととなっていたが、企業単位でエネルギー使用量を把握する必要になった。具体的には、今年4月から1年間の使用量を企業全体で記録し、原油換算値が1500キロリットル以上の場合、来年7月までに届けなければならない。該当するにもかかわらず、報告を怠った場合の罰則規定もある。

 経済産業省・資源エネルギー庁によると、年間エネルギー使用量が1500キロリットル以上となる事業者はコンビニで30─40店舗以上、ファミリーレストランで15店舗以上を目安としているため、大手チェーン店はほぼ例外なく対象となる状況。届出した事業者に対しては「エネルギーの使用効率を年平均で1%改善することを努力目標として義務付ける」(資源エネルギー庁の広報担当者)という。

 これを受けて具体策に着手し始めた企業が少なくない。とりわけコンビ二などのチェーン店では、24時間営業が多いこともあって照明に関する節約への取り組みが目立つ。「電気自動車の導入や店舗照明のLED化推進を09年度の環境面における重点施策とする」(ローソン(2651.T)の新浪剛社長)「使い捨ての割りばしからリターナブルなはしにシフトしているほか、昨年から照明器具をLEDに切り替えている最中」(吉野家ホールディングス(9861.T)の安部修仁社長)などの声が出ていた。

 <LED照明器具、4年間で4倍超の売上予測も>

 施策として挙げる企業が多いLED照明器具は、一般的に蛍光灯と比べて消費電力が少ないとされ、環境問題だけではなく企業の効率化という視点からも次世代の照明として注目されている。そうした中、省エネ法の改正をきっかけとして、一気に需要が広がりそうな状況となってきた。

 調査会社の富士経済がまとめた「特殊光源と一般照明市場調査」によると、2012年の照明器具市場は4880億円(08年比8.6%増)、そのうちLED照明器具は578億円(同4.35倍)に達すると予測されている。

 すでに足元では、LED照明器具について引き合いが活発化しているという。東芝(6502.T)系列の東芝ライテックの広報担当者は「ここにきて問い合わせが増加、導入事例も増えている。LED照明器具の拡大は、法改正も追い風になった格好だ」と語っていた。

 東芝ライテックでは1月、川崎市にある大型商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」へ約2300台の照明器具を納入。これにより交換した照明器具の消費電力量が交換前に比べ約67%削減され、年間約139トンの二酸化炭素削減に貢献できるとしている。

 東芝ライテックは昨年4月、2010年度中をめどに一般白熱電球の製造を中止することを決定したと発表。LED照明をはじめ環境調和型製品の創出と既存製品を置き換える事業活動を推進する構えだ。

 パナソニック電工6991.TもLED照明器具の拡大を目指している。同社では、店舗向けにニーズが強いとし、国内ではLED照明器具、グローバルではLEDデバイスで事業を展開、この分野の売上高について2010年度に現在の約2倍となる約150億円(国内器具100億円、海外デバイス50億円)、2012年度には、300億円(国内器具200億円、海外デバイス100億円)を目指す。

 パナソニック電工では、商品のラインナップを拡充するとともに、顧客のニーズに合わせて省エネをシミュレートするなど提案営業を強化している。

 同社の広報担当者は「現状ではLED照明器具に比べて高効率蛍光灯の方が省エネ効果が優れることもあり、そうしたケースには最新型の蛍光灯を提案する。2012年度にかけ売上高が急増するのは、LEDの技術向上と価格低下が見込まれるためだが、その時点でも蛍光灯に対するニーズも残りそうだ」と語っていた。

 政府の大型経済対策によって、環境関連株が株式市場で関心を集めているが、LED照明器具のように改正省エネ法といった別の視点からも環境ビジネスが注目されそうだ。

(ロイター日本語ニュース 編集 田巻 一彦)

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