April 19, 2009 / 6:44 AM / in 10 years

金融危機の世界は今:世界大恐慌と類似、避妊手術件数が増加

 4月15日、米国では避妊手術件数が増加し、世界大恐慌と類似という指摘も。写真はニューヨーク市。昨年9月撮影(2009年 ロイター/Lucas Jackson)

 [15日 ロイター] 世界的な景気減速は大小さまざまな形で表れている。そのほとんどは気持ちを暗くさせるものだが、風変わりなものや人間の想像力を反映するものもある。金融危機の影響を受けた世相を反映する各地の出来事を紹介する。

 仕事を失ったりつらい目に遭ったりする中で、精管切除の手術を受ける人が増加している。ニューヨーク・タイムズ紙が伝えた。同紙は泌尿器科医やクリニックの事例報告を引用して、出生率が急激に低下した70年ほど前の世界大恐慌と類似点があると指摘。シアトルの精管切除クリニックのチャールズ・ウィルソン医師は過去6カ月間、1カ月当たり123件の精管切除手術をした。1年前の同時期の平均件数に比べて13%増だという。

 マリオット・ホテルは業績不振で、米国内の宿泊客へのUSAトゥデー紙の配布を停止した。マリオット・インターナショナルの試算では、これにより同紙の販売部数は1日当たり5万部減、1年では1800万部減となる。広告収入の減少と発行部数の落ち込みに苦しむ米国の新聞業界にさらなる打撃となりそうだ。

 人気リアリティー番組「ビッグ・ブラザー」の制作で知られるオランダの制作会社Endemolが手掛ける新番組では、経営難に陥っている会社の社員が同僚の誰が辞めさせられるべきかを選ぶ。番組のタイトルは「Someone's Gotta Go」(誰かが辞めなければならない)。番組の中で、誰の給料がカットされるべきかや誰が解雇されるべきかを、社員らが給与や過去の成績に基づいて決める。

 ニューヨークの弁護士事務所Skadden, Arps, Slate, Meagher and Flomは、厳しい時代に解雇せずにコスト削減をするために、1年の休暇を取る若手弁護士に給与の3分の1を支給するプログラムを実施している。この弁護士事務所は、同プログラムの対象となる弁護士1500人のうちおよそ125人がこの機会を利用していると話す。1年目の弁護士の給与は年収16万ドル前後。ニューヨーク・タイムズ紙によると、6年目の弁護士は8万ドルを投じて旅に出たりボランティアの仕事をしたりする予定だという。

 自動車産業の都市であるカナダ・オンタリオ州ウィンザーは、景気後退の影響を特に強く受けているが、当地で子どもや青少年の精神衛生上の問題が急増している。ウィンザー・リージョナル・チルドレンズ・センターの2009年の照会件数は、2008年の同時期に比べて50%増加した。自殺傾向のある若者の治療などをする機関Maryvale Adolescent and Family Servicesは、入院患者数が景気後退前の1カ月当たり平均10人から同27人へと増加したと報告している。同機関のディレクター、コニー・マーティン氏はトロントのグローブ・アンド・メール紙に「精神衛生上に問題が起きた子どものほぼすべてのケースで、両親のいずれか、あるいは両方が最近仕事を失っており、それがきっかけとなっている」と話す。

 景気後退が続く中で、米国では5月10日の「母の日」の出費が減少すると予想されている。全米小売協会(NRF)は16日、今年の母の日の1人当たり支出額が前年比約10%減の平均123.89ドル(約1万2300円)になるという調査結果を発表した。調査会社ビッグリサーチが実施した同様の調査では2007年に139.14ドルだった母の日の支出額が2008年には138.63ドルとなり、減少傾向が続いている。

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