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日銀、21年度成長率予想を小幅引き上げの可能性 政策は現状維持

 1月15日、日銀は20―21日に開く金融政策決定会合で、2021年度の成長率見通しを若干引き上げる可能性が高い。写真は都内で2015年6月撮影(2021年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 15日 ロイター] - 日銀は20―21日に開く金融政策決定会合で、2021年度の成長率見通しを若干引き上げる可能性が高い。政府が昨年末に打ち出した経済対策の効果が出ることに加え、新型コロナウイルスワクチンの普及、外需・財消費の堅調推移が見込まれることなどが押し上げ要因となる。ただ、緊急事態宣言の再発令で、一部の業種には大きな下押し圧力が掛かっている。宣言が延長される可能性もあり、日銀は「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、景気の下振れリスクが依然としてきわめて大きいことを強調する見通しだ。

長短金利操作付き量的・質的金融緩和は現状維持の公算が大きい。感染抑止の観点から、日銀では景気浮揚を狙った追加緩和策は時期尚早との見方が出ている。前回12月の決定会合で、新型コロナ対応の特別プログラムの期限延長を決めており、引き続き、企業金融の支援と金融市場の安定維持に政策の重点を置く。

<緊急事態宣言、昨年より経済への影響は限定的か>

昨年10月の展望リポートで示された政策委員の見通しの中央値では、20年度の実質GDP(国内総生産)が前年度比マイナス5.5%、21年度は同プラス3.6%だった。

緊急事態宣言を受けて、20年度は下方修正される可能性が高いものの、10月に比べ輸出や生産が好調に推移していることで、修正幅は小幅にとどまる見通しだ。

展望リポートでは成長率見通しに若干の変化が出るものの、22年度にかけて感染症の影響がやわらぎ、緩やかに景気が持ち直していくとの従来見通しは変更しないとみられる。

11都府県を対象にする緊急事態宣言については、昨年の緊急事態宣言に比べれば地域や業種を絞って感染抑制策が実施されていることで、日本経済全体への影響は限定的との見方が日銀では聞かれる。ただ、宣言が延長されるなど、状況によっては、経済の回復時期が後ずれすることへの警戒感も出ている。

日銀の加藤毅名古屋支店長は14日の記者会見で「今回の緊急事態宣言では感染対策と経済活動のバランスが意識されている。海外でも製造業などの経済活動が維持されている」と指摘。「去年との違いを意識しながら、影響度合いを注意深く点検していきたい」と話した。

和田崇彦 取材協力:木原麗花、杉山健太郎 編集:石田仁志

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