[東京 19日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)ビットコインは「経済的な余興」であり、株価の下落に対するヘッジには不十分──。JPモルガンのアナリストらはメモの中で、上昇を続けるビットコインに手厳しい評価を示した。
メモによると、現在のビットコイン価格はJPモルガンが推定する適正価値を大幅に上回っているほか、ビットコインがメインストリームに受け入れられていることでシクリカル資産との相関が強まっており、ビットコイン投資による資産多様化のメリットは薄れている。
19日のビットコインは直近で5万1116ドルと、17日に付けた過去最高値5万2640ドルから値を下げている。
JPモルガンのアナリストらは「暗号資産は引き続き、株式の大幅な下落に対して最も不十分なヘッジ手段として位置付けられている」などと指摘した。
一部のビットコイン支持者は、ビットコインは「デジタル」の金であり、インフレやドル安に対するヘッジ手段となることが可能と主張している。
JPモルガンによると、この論理に基づくと、ビットコインの時価総額が上場投資信託(ETF)や延べ棒、コインを通じた金に対する民間セクターの投資総額に並ぶためにはビットコインが長期的に14万6000ドルまで上昇する必要があるという。
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