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アングル:今週のFOMC、債券投資家はリスク抑えて防御姿勢

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 今週26、27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では再び大幅な利上げが予想され、市場の波乱が再燃する恐れがあるため、債券投資家はリスクの高い投資を控えて身を守る構えだ。

  今週26、27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では再び大幅な利上げが予想され、市場の波乱が再燃する恐れがあるため、債券投資家はリスクの高い投資を控えて身を守る構えだ。ワシントンのFRB本部で2013年7月撮影(2022年 ロイター/Jonathan Ernst)

前会合で75ベーシスポイント(bp)の大幅利上げに踏みきり市場にショックを与えたFOMCは、今回も同幅の利上げを行うとの見方が強い。しかしその後の会合の行方は不透明だ。ほんの1週間ほど前、市場は今月の利上げ幅が1%ポイントになることを織り込んでいた。

このように神経質な環境の下、多くのポートフォリオマネジャーは「リスク中立」、もしくはデュレーションの短期化を維持し、社債市場では格付けの高い銘柄を選んでいる。

デュレーションが長いほど、金利が上昇した場合の損失は大きくなる関係にある。

グレンミード・インベストメント・マネジメントの債券ディレクター、ロブ・デーリー氏は「多くの企業は防御を固め、FOMCの金融引き締めと不透明なインフレ動向による影響から身を守ろうとしている」と語った。

これまで「FOMCと市場はともに間違え続けてきた」ため、「FOMCが今後どう動くかを巡る不透明感に対処し続けなければならない」という。

最近は6月の消費者物価指数(CPI)が40年ぶりの高い伸び率となったのを機に市場が100bpの利上げを織り込み、FOMCのタカ派幹部2人が75bpの利上げを支持すると述べて火消しに回る場面もあった。

金利スワップのオプションである「スワップション」市場では、政策金利の動きに敏感な年限のボラティリティーが、少なくとも2013年2月以来の最高水準に跳ね上がっており、債券投資家の警戒感の強さがうかがえる。

グレンミードのデーリー氏はここ数カ月間、ポートフォリオのリスク許容度を徐々に低下させ、現在はデュレーションを「中立」にしている。「市場はFOMCがどれだけ利上げできるかを過小評価していると思う」と話す。

FOMCが今回75bpの利上げを行うと、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は2.25─2.5%となる。22日時点のFF金利先物市場を見ると、市場は年末までに計180bpの追加利上げを織り込んでいる。9月については60%の確率で50bpの利上げが実施されると想定している。

FOMCは年初から累計150bpの利上げを実施した。

しかしユーロドル先物市場はここ数週間、来年第1・四半期にFOMCが利下げに転じることを織り込むようになった。

<金利は転換点か>

もちろん、すべての債券市場参加者が防御的な投資戦略の必要性を感じているわけではない。INGアメリカズ幹部のパドライク・ガービー氏は、利回りは既にピークを打っており「デュレーションを長期化して流動性を一部、債券に戻す機会」が訪れたと考えている。

ガービー氏がその理由に挙げるのは、長期の予想物価上昇率の低下だ。これによってFOMCは今後、大幅利上げを休止する余地が生まれるかもしれないという。

債券市場の予想物価上昇率を示す米国債のブレークイーブン・インフレ率は、1年から30年の全年限にわたって低下している。

ガービー氏は「5年物利回りは3.6%、10年物は3.5%でピークを打ったというのが現時点の私の見方だ。当社の考えでは、この水準がFOMCの最終目標だろう」と説明。FOMCが今月75bpの利上げを実施すれば「必要な利上げの3分の2以上を終え、撤収に向けて走り出すことになる」と語った。

一方で資産運用会社ナビーンの債券ストラテジー責任者、トニー・ロドリゲス氏は、ボラティリティーの上昇に備えたポジションを維持。「金融政策リスクからデュレーション・リスク、イールドカーブのリスクまで、ポートフォリオ内のあらゆるリスクをわずかに低く」している。

ナビーンはまた、米国がおそらく来年に景気後退入りする可能性もポートフォリオに織り込んでいる。

(Gertrude Chavez-Dreyfuss記者)

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