[10日 ロイター] - 香港のキャセイ・パシフィック航空が10日発表した上半期決算は最終損失が50億香港ドル(6億3700万米ドル)となり、前年の75億7000万香港ドルから赤字が縮小した。隔離緩和で旅客数が伸びた。
売上高は、航空券の販売増と航空貨物の堅調な需要がけん引し、17%増の186億香港ドルとなった。ただ、6月の旅客数は新型コロナウイルス流行前を95.2%下回る水準にとどまった。
同社は年末までに旅客輸送能力がコロナ前水準の最大25%に達するとの見通しを改めて示し、キャッシュフローも黒字を目指すとした。6月時点で旅客輸送能力はコロナ前の11%にとどまった。
旅客便の乗員は香港に戻ってからホテルで3日間の隔離を義務付けられているため、増便を難しくしている。パトリック・ヒーリー会長は香港在住の乗員に適用される厳しい移動制限や隔離義務が解除されて初めて輸送能力を増やせると述べた。
同社は下半期について、上期に比べて業績が改善するとの見通しを示した。
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