[東京 25日 ロイター] - 日銀が25日公表した7月の企業向けサービス価格指数は107.3で、前年比2.1%上昇となった。17カ月連続のプラス。指数は2001年3月以来の高水準で、伸び率は2カ月連続で2%台に乗せた。国際運輸価格が押し上げに寄与する状況が続いている。
「運輸・郵便」では「外航貨物輸送」が前年比59.8%上昇だった。ウクライナ情勢や感染症を受けた減便など供給制約が残る中、燃料油価格の上昇も加わって大幅なプラスとなった。「国際航空貨物輸送」は同86.2%上昇。電子部品などの活発な荷動きがみられた。
「諸サービス」、「リース・レンタル」、「広告」、「不動産」なども押し上げ要因となった。諸サービスのうち、「土木建築サービス」は人件費が上昇。「宿泊サービス」は感染症の影響緩和を背景に前年比プラスが続いている。
公表している146品目のうち、前年比で上昇したのは100品目、下落したのは19品目。
日銀の担当者は、今月は、昨年7月に東京オリンピックが開かれた特殊要因の反動が広告や運輸、宿泊などに出たことには留意が必要だと説明。7月半ばから感染症が急速に広がったことについて「少なくとも7月分については大きな影響は聞かれなかった」と述べた。
前月比では0.3%上昇だった。
(杉山健太郎)
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