[9日 ロイター] - 米食品大手ケロッグが9日発表した第4・四半期の売上高と実質利益はともに市場予想を上回った。また植物由来の代替肉事業のスピンオフ(分離・独立)を見送る方針も表明した。
第4・四半期売上高は前年同期比12%増の38億3000万ドルで、調整後1株利益は0.94ドル。リフィニティブのIBESデータに基づくアナリスト予想はそれぞれ36億6000万ドルと0.84ドルだった。
今年の本業の売上高伸び率見通しは5―7%で、スナック事業と新興国市場からの需要が持続すると期待している。
ケロッグは昨年、植物由来の代替肉事業を手がけ、グループ売上高の2%を占める「モーニングスター・ファームズ」をスピンオフする計画を発表していた。しかしこの日、その後の戦略的な選択肢の検討を踏まえた結果、同事業をグループ内にとどめると述べた。
背景には物価高騰を受け、消費者が割高な植物由来の代替肉購入を手控えて従来の食肉に戻り、ビヨンド・ミートなど業界他社が苦戦を強いられている状況がある。
CFRAのアナリスト、アルン・サンダラム氏は「過去1年でケロッグの植物由来事業は、他のメーカーと同じように業況の鈍化に直面している。今は企業価値が低く設定されてしまうので、恐らく買い手を探す上で最適な時期ではないのだろう」と述べた。
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