[ベングリオン空港(イスラエル) 9日 ロイター] - オースティン米国防長官は9日、イスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と空港で1時間超にわたって会談を行った。米国防総省の発表によると、オースティン長官は「暴力を緩和し、公正で永続的な平和に向けて取り組むための迅速な措置」を講じるよう呼びかけた。
一方、イスラエル首相府が発表した映像によると、ネタニヤフ首相はオースティン長官に対し「われわれには、イランの核武装阻止や地域の安全と繁栄の維持など、共通の議題がある」と語った。
ネタニヤフ政権の司法制度改革案に対する抗議活動が激化したことを受け、オースティン長官とイスラエル政府要人との会談場所はテルアビブのイスラエル国防省からベングリオン近郊の航空宇宙施設に変更された。空港にも会談を妨害しようと、多くの抗議活動参加者が詰めかけた。
イスラエルではこのところ、ヨルダン川西岸などでパレスチナとの緊張が高まっている。
オースティン長官訪問の数時間前にも、西岸のパレスチナ自治区で武装組織「イスラム聖戦」の戦闘員らに対するイスラエル治安部隊の急襲作戦によりパレスチナ人3人が死亡した。
オースティン長官はイスラエルのガラント国防相とも会談を行い、「米国は、さらなる不安定化の引き金となる可能性がある、いかなる行為にも断固として反対する」と述べた。
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