[シンシナティ(米オハイオ州) 9日 ロイター] - 米ゼネラル・エレクトリック(GE)は9日に開催した投資家向けイベントで、航空事業の売上高が2025年まで最低でも2桁の伸びを続けると強気の見通しを示した。ラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)が同社にとって景気後退(リセッション)はほとんど想定されないと明言したこともあり、株価は5%超上昇して2018年以来の高値に達した。
経済全体の見通しが悪くなり、引き続き供給制約に直面しているにもかかわらず、調整後1株利益を1.60─2.00ドル、売上高伸び率を1桁台後半とする今年の見通しは維持している。
カルプ氏は「われわれは力強い1年を経過する態勢が十分に整っている」と語り、GEがリセッションに対して無傷というわけではないが、受注残高と需要は「信じられないほどの」水準を享受していると説明した。
今年の航空事業の売上高伸び率は2桁台を見込んでおり、そこから換算した予想営業利益は53億─57億ドル。顧客のボーイングとエアバスが保有する以前の世代の単通路機のエンジン補修に伴う大きな収入がこれから何年も入ってくると期待している。航空機メーカーは増産が難航しており、既存のジェット機の退役時期が当初の想定より遅くなっているため、こうした補修が必要とみられている。
GEの再生可能エネルギー部門を含むエネルギー事業は今年、営業損益が2億-6億ドルの赤字となる見通し。ただ苦戦している再生可能エネルギー部門は来年、黒字化できるという。
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