[フランクフルト 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事は、マイナス金利はECBの主要な政策手段ではないとし、依然として広範な手段を有するとの見解を示した。
ポリティコとのインタビューで同理事は、マイナス金利は銀行の収益性を損なう可能性があるものの、すでに預金金利がマイナスとなっていた昨年の金利利ざやは拡大しており、ECBの最新の措置によって銀行は安心感を得られていると指摘した。
その上で「不合理なほどマイナスにしないことを(銀行は)理解している」と述べた。
金融と財政政策の垣根を超えるリスクがある「ヘリコプターマネー」政策をECBは検討していないと指摘。政府とのリスク分担のようなものがないと機能しないとし、これは現実的にも法的にも問題との見方を示した。
専務理事は「マイナス金利はわれわれの主要手段ではなく、全体の政策を支えるにすぎない。今後について政策手段が不足しているわけではなく、選択肢は広い。必要ならば困難な状況にも対応可能だ」と述べた。
*内容を追加します。
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