[18日 ロイター] - 18日午前の米国株式市場で、S&P総合500種指数.SPXが2月に付けた過去最高値を一時上回った。中盤の取引では、前日からほぼ横ばいで推移している。
市場関係者のコメントは以下の通り。
●コロナ対策巡る議会への圧力軽減
<トゥルーイスト/サントラスト・アドバイザリー・サービシズ(アトランタ)のチーフマーケットストラテジスト、キース・ラーナー氏>
われわれは過去数カ月間にわたり、新たな強気相場入りしているとの見方を示してきたが、これが確認された。
最高値更新を受け、新型コロナウイルス対策の策定に向けた議会に対する圧力が軽減する。これは短期的には市場の圧迫要因になる可能性があるが、最終的には何らかの対策が策定されると考えているため、長期リスクになるとはみていない。
●債券ゼロリターンで資金流入
<タフツ大学(マサチューセッツ州)のエコノミスト、ブライアン・ベトゥーン氏>
米連邦準備理事会(FRB)が金利を全般的に下押しする中で、債券は事実上ゼロリターンとなっており、行き場を失った資金がS&P500に流れている。S&P500には配当利回りもあれば自社株買い利回りもある。総利回りは3%程度に低下しているとみられるが、それでも3%もある。
経済が予想外に底堅いことも株式買いの要因だ。調整局面もあったが、行き過ぎとの認識が広まると値を戻した。
株式相場はバブルという声もあるが、私はそうは思わない。
●刺激策なしの更新に驚き、持続できず
<マーケッツ・ドット・コムのチーフマーケットアナリスト、ニール・ウィルソン氏>
6月に下落した後、着実に値上がりした。しかし、追加刺激策が実施されることなく、最高値を付けたことには驚いている。
同時に、株価は極めて高水準にあり、過度に買われ過ぎているよう見える。収益を踏まえると、持続可能とは言えない。
米大統領選が近づけば、ボラティリティーが高まり下落すると予想する。
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