[12日 ロイター] - 米製薬大手ファイザー は、胃酸抑制剤「プロトニックス」の特許侵害問題で、テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ とサン・ファーマシューティカル・インダストリーズ が合計21億5000万ドルを支払って和解することで合意したと発表した。
「プロトニックス」でファイザーと提携関係にある武田薬品工業 は、和解金の36%にあたる約7億7400万ドルを受け取る。
合意された和解金のうち、イスラエルの後発(ジェネリック)医薬品大手テバ・ファーマシューティカルの支払い額は16億ドル。今年中に8億ドル、残りを2014年10月までに支払う。インドのサン・ファーマシューティカルは今年中に5億5000万ドルを支払う。
テバ・ファーマシューティカルは2007年に「プロトニックス」のジェネリック版の販売を開始。同薬をめぐっては、米ニュージャージー州の裁判所の陪審員が2010年4月に、テバが同薬の特許を侵害しているとの判断を下している。
サン・ファーマシューティカルは前年11月、ファイザーに対する和解金支払いに備え、58億4000万ルピー(約1億ドル)の引当金を積み立てていた。
証券会社インディア・ニベシュの調査部門責任者、ダルジート・コーリ氏は、「合意された和解金は、このような特許紛争の和解にしては高過ぎる」とし、「これによりサン・ファーマシューティカルの企業買収能力が損なわれる可能性がある」と述べた。
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