October 18, 2013 / 9:41 AM / 6 years ago

UPDATE 1-物価目標達成難しいなら対策、米中など海外経済に下振れリスク=岩田日銀副総裁

(内容を追加しました)

[東京 18日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は18日都内の中央大学で講演し、「日本経済は日銀の想定する方向で動いている」としつつ、米中経済など海外要因の下振れリスクがあると指摘。中長期的に2%の物価目標の達成が難しいと判断すれば「なんらかの対策を打つ」とし、その場合「政策手段の余地はある」と、追加緩和を辞さない姿勢を明確にした。   <消費者物価指数は上方バイアス、1%でもデフレの可能性>

岩田副総裁は主として学生を対象に講演。大半を4月4日に始めた異次元緩和の説明と展望に費やし、「日本経済は日銀が想定している方向に動いている」とするなど、大胆な金融緩和が円安・株価・不動産価格上昇を通じて経済の好循環を作り出しているメカニズムを詳述した。

2%の物価目標を掲げている理由について、消費者物価指数は5年に一度しか改定されず「実際より高く現れる」ため、「消費者物価指数が1%でもデフレの可能性があるため」と説明した。   <2年で達成と約束、「後には引けない」>

日銀が掲げている2%の物価目標を「安定的に達成できるまでは金融緩和の程度を緩めない」と強調。「できるだけ2年で達成すると約束した。後には引けない」と述べた。

一方、「金融政策が実体経済に影響を与えるには半年から1年半を要する」とし、現在は安倍晋三首相が大胆な金融緩和姿勢を打ち出した昨年11月からの好影響が出ていると解釈。日銀が巨額の国債買入れを始めた4月の異次元緩和の効果は「今後現れてくる」と説明。「所定内賃金や設備投資の回復が遅いとの指摘は時期尚早」との見解を述べた。

  <4月想定より米中など世界経済悪化>

さらに「今の金融政策が不十分になるならば、海外要因が大きく、政策手段に余地はある」と明言。「今後のリスク要因は世界経済」とし国際通貨基金(IMF)がこのほど新興国を中心に世界経済の見通しを引き下げた点に触れた。   講演後の質疑応答でも「4月時点では戦力の逐次投入を行わないとしていた」点を指摘され、「その当時の想定よりも世界経済は悪くなっている」と答えた。「米国経済もぐらぐらしており、中国経済も7%程度に成長率が落ちるとの見方もある」とし、「その中で消費税(増税)が実施され少し心配」、「世界経済に下方圧力がある」と述べた。

もっとも消費増税の影響緩和のため政府が決めた5兆円規模の経済対策が「世界経済による下押しの影響をある程度緩和する」とし、現時点で日銀の見通しに大きな変更がない点を強調した。

  <米財政・金融政策の方向明確化ならBEIは再上昇>

講演では金融政策のもっとも重要な効果は人々の期待インフレ率を引き上げることで実質金利を引き下げることと強調。内閣府の消費動向調査や日銀の生活意識アンケート調査で人々の物価見通しが上昇している点を挙げた。一方、日本経済研究センターによる民間エコノミストの物価見通しが大きくは上昇していない点に触れ、「民間エコノミストの物価予想は、(足元の水準に引っ張られる)惰性が働いている気がする」との見方を示した。

  物価連動国債と通常の国債の利回り差から投資家のインフレ予想を示すBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)が、5月にピークを付け、一進一退の動きを示している点について、岩田副総裁は「米財政・金融政策の先行き不透明が原因」と解釈。今後、米財政・金融政策の方向性が明確になれば「再び上昇する」との見解を述べた。

今回の景気回復は従来と異なり「個人消費がけん引役」と指摘。設備投資も非製造業などが引っ張っていると指摘、「日本の産業構造が変化しつつある可能性もある」との見方を示した。もっとも、「日本の非製造業は諸外国と比較して生産性が低く、規制緩和が重要」と強調した。 ((ロイターニュース:竹本能文 編集 内田慎一))

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