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UPDATE 1-通貨供給量の拡大続く、11月はM3など伸び最大 貸出増を反映

(内容を追加しました)

[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日発表した11月のマネーストック(通貨供給量)統計によると、現金や預金などの代表的な指標である「M3」の平均残高が1165.1兆円となり、前年比で3.4%増加。2003年4月の現行統計の開始以降で最大の伸び率となった。金融機関による貸し出しの増加に伴って通貨供給量も着実に拡大している。

M3の前年比伸び率が過去最大となるのは、10月に続いて2カ月連続。定義変更前のマネーサプライ統計との比較では、1999年10月の同3.4%増以来の水準となる。内訳をみると、普通預金などの「預金通貨」が485.6兆円の同6.1%増と現統計開始以降で最大の増加率となった。定期性預金などの「準通貨」も563.4兆円、同1.2%増と押し上げに寄与した。

日銀では、マネーストックの拡大について、足元の金融機関の貸し出しの増加傾向と整合的とみている。日銀が9日に発表した11月の貸出・預金動向では、銀行と信用金庫を合わせた貸し出しの平均残高が469兆2595億円と前年に比べて2.2%増加し、2009年6月以来の高水準となっている。景気回復に伴う企業などの資金需要増が、貸し出しを通じて普通預金など流動性の高い預金の増加につながっている。   

M3に「金銭の信託」や「投資信託」などを加えた広義流動性は同4.2%増、M3からゆうちょ銀行などを除いた「M2」は同4.3%増となり、それぞれ現行統計開始以降で最大の伸び。広義流動性のうち、金銭の信託は同9.5%増、投資信託は同10.7%増となった。    (伊藤純夫 編集:吉瀬邦彦)

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