December 25, 2013 / 6:22 AM / 5 years ago

〔情報BOX〕慎重な米緩和縮小、次期FRB議長の主要政策課題に

[20日 ロイター] - 米上院がイエレン米連邦準備理事会(FRB)副議長の議長指名に関する審議打ち切り動議を可決し、議長人事が承認される見通しとなった。

イエレン次期議長が直面する主な政策課題は、以下の通り。

<拡大したバランスシート>

3回にわたる量的緩和(QE)でFRBのバランスシートは過去最高の約4兆ドル規模に拡大。より正常な時期の約1兆ドルを大幅に上回っている。

一部では、債券買い入れプログラムが今後数年にわたってインフレの高進を招き、予見しづらい市場の混乱と資産バブルを引き起こす可能性があると懸念されている。

FRBは12月18日、月額の債券買い入れ規模を100億ドル縮小し、750億ドルとした。しかし、借り入れコストが低水準で維持されることを狙い、金利については、当初予想より長期にわたり低水準に維持する可能性を示唆した。

イエレン氏が直面する課題は、金融市場を混乱させたり景気回復を妨げることなくプログラムを縮小することだ。

<金利の引き上げ>

フェデラルファンド(FF)金利は2008年終盤の金融危機の最悪期以降ゼロ付近に維持されている。

FRBの予想に基づくと、最初の政策引き締めは2015年までない見通しだが、インフレ動向や雇用情勢が予想から逸脱すれば、この見通しは変化する可能性がある。

FRBは、失業率が少なくとも6.5%に低下し、インフレ率が2.5%を上回る可能性がない限り、低金利を維持する方針を表明していた。

12月の連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、この失業率が6.5%を下回ってからも「かなりの間」(well past the time)、FF金利の誘導目標をゼロ―0.25%に維持することが「適切になる公算が大きい」(likely will be appropriate)と表明。表現をやや変更した。

11月の失業率は7%だった。

金融市場は時折、FRBの政策の信頼性に疑念を持つことがあり、投資家がFRBが意図するよりも早期の利上げを見込み始めた場合、借り入れコストは全般的に上昇し、景気回復を損ねる恐れがある。

借り入れコストを低水準で維持するFRBのコミットメントを強調するため、失業率の数値基準引き下げを主張する当局者もいる。

イエレン氏は市場の期待を導く主要な役割を果たす必要がある。

<失業、インフレ(またディスインフレ)>

誰もが現時点で、失業率は高過ぎ、インフレ率は低過ぎると感じている。そのため、FRBが非常に緩和的な金融政策の維持を決定するのは比較的容易だった。

しかし、インフレ率は目標を大幅に下回っている。インフレ率が上昇し始めなければ、政策当局者らはデフレ回避のため、既に異例の規模となっている緩和策を拡大させるかどうか難しいかじ取りを迫られるだろう。

一方、インフレ率が上昇し、FRBの目標とする上限2.5%に届きそうな事態となれば、失業率が望ましい水準を上回っているにもかかわらず、政策当局者らは政策引き締めに追い込まれる可能性がある。

銀行がFRBに預け入れている超過準備に対する金利を初めて引き上げることができるようにすることは、FRBにとって複雑な課題だ。実行すれば、景気の過熱を引き起こす準備金の市場への流出を阻止できるが、この手段が今までに試されたことはない。

<長期的な出口戦略>

今後の見通しとして、FRBは債券の償還を待つか、それをすぐに売却することで、バランスシートをより正常な規模に縮小する必要に迫られる。保有資産の縮小を急げば急ぐほど、金融政策の引き締め度合いが強まり、売却資産を消化する市場へのプレッシャーが増すことになる。

しかし、おそらくFRBが最も気を配っているのは、FRBに損失が発生し、財務省への定期的な送金(国庫納付金)が一時的に停止することで、FRBの独立性を制限したいと考える政治家による批判を招く可能性があることだろう。

FRBの独立性を守れるかどうかは新たな議長の双肩にかかることになる。

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