January 27, 2014 / 10:38 AM / 6 years ago

再送-〔兜町ウォッチャー〕大きい日本株の下落率、早期緩和期待の後退・海外勢の売りに拍車

(この記事は27日午後7時33分に送信しました)

[東京 27日 ロイター] - 世界的なリスクオフが進んでいる中で、日本株の下落率が突出している。早期の追加緩和期待の後退で、海外の短期筋が緩和期待を背景に構築したロングポジションを閉じていることが、株価下落に拍車をかけているという。足元の株価の下落は追加緩和を促す「催促相場」との指摘も出ている。

<「震源地」よりも下落>

「震源地」であるはずの新興国よりも日本株の下落率の方が大きくなっている。24日と27日の2日間のアジア株の下落率(日本時間午後7時半現在)をみると、香港ハンセン指数 は3.3%、インドのSENSEX は3.1%、インドネシアのジャカルタ総合 は3.8%、タイのSET指数 が1.5%。いずれも日経平均の4.3%に比べて小さい。

27日の東京株式市場では、東証1部全体の98%が値下がりする全面安。日経平均 は心理的節目の1万5000円を一時下回った。日本株には円高との連鎖効果があるとはいえ、期待されるような新興国から日本への資金シフトは今のところ起きていない。

日本株の急落は、日銀による早期の追加緩和期待の後退が一因だとみられている。

日銀は22日の決定会合で政策据え置きを決定。消費者物価指数(CPI)見通しも据え置いた。黒田東彦日銀総裁は決定会合後の記者会見で、景気・物価の現状について「生産から所得、支出への好循環が続き、緩やかな回復を続けており、すべての地域で景気回復のすそ野が広がっている」と言及。一部の海外勢の中で高まっていた早期の追加緩和期待は、大きく後退した。

市場では「黒田総裁の強気な景気認識が追加緩和期待の後退につながり、海外ヘッジファンドなど短期筋の利益確定売りを加速させた」(東洋証券・ストラテジストの土田祐也氏)との見方が多い。

<下値では「日銀プット」への期待も>

ただ、日本株の先行きについて、悲観的にみている投資家は少ない。経済や企業業績の状況は悪くないほか、株価下落が進めば再び日銀の緩和期待が膨らむためだ。

BNPパリバ証券の株式・派生商品統括本部長、岡澤恭弥氏は足元の日本株急落の背景には「日銀に対する催促相場」があると指摘する。「株価の調整が進めば、日銀の追加緩和時期を探るようになり、緩和期待が株価を支える『日銀プット』が意識されやすい」。   都知事選や消費増税を控えるなか、株価の下げが続くようなら、政府関係者による口先介入や政策の前倒しなど何らかのアクションが期待されるという。

日銀は22日の決定会合での声明文で、CPIの前年比に関する表現について、従来の「当面、プラス幅を拡大するとみられる」から「消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、しばらくの間、1%台前半で推移するとみられる」に変更した。   エコノミストの一部では、文章の変更は、インフレ率の頭打ちを示唆しており、追加緩和に向けた「下準備」との見方もある。

足元では、海外年金筋など欧米のロングマネーは継続的な流入が観測されているうえ、逆張りを基本スタンスとする個人投資家は「恐る恐るだが、メガバンクや一部の新興株に買いを入れている」(松井証券・シニアマーケットアナリスト、窪田朋一郎氏)という。

追加緩和期待が再燃すれば、円安予想を通じて企業業績への期待感も株価を下支えることになりそうだ。 (杉山容俊 編集:伊賀大記)

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below