[横浜市 13日 ロイター] - 訪日中のリチャード・スペンサー英海兵隊副司令官は13日、ロイターの取材に応じ、自衛隊の水陸両用作戦能力の構築を支援していく考えを示した。米軍よりも規模の小さな英海兵隊のほうが、日本が目指すモデルに近いという。
離島防衛を強化中の日本は、陸上自衛隊が3000人規模の「水陸機動団」を2018年度までに編成することを計画している。水陸両用作戦のノウハウを取得するため、かねてから米海兵隊と共同訓練を重ねてきた。
しかし、スペンサー副司令官は、米海兵隊の作戦規模と内容が、自衛隊の目指す水陸両用部隊の姿と合っていないと指摘。「英国は小さな島国で、水陸両用部隊も約7000人と比較的小さい。日本が念頭に置いている部隊に近い」と語った。
スペンサー副司令官によると、米海兵隊と連携しながら、すでに日英は協力を開始。4月に日本の一行が訪英し、英海兵隊の訓練を視察したという。
同副司令官は「物理的な能力の向上に目が行きがちになるが、何がしたいのかという構想をしっかりと立てなくてはならない」と述べた。「私の理解では、日本は人道支援・災害救援、避難といった非戦闘的な作戦から始めたいと考えている。我々は多くの国々と、こうした協力をしてきた」と語った。 (久保信博、ティム・ケリー)