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米アマゾンの欧州会計方式変更、年間納税額1億ドル増加も
2015年5月26日 / 23:28 / 2年後

米アマゾンの欧州会計方式変更、年間納税額1億ドル増加も

[ロンドン 26日 ロイター] - 米ネット通販大手アマゾン・ドット・コム は、欧州事業に関する会計方式を変更したことに伴い、年間の納税額が最大1億ドル拡大する見通しだ。

欧州ではここ数年、「税逃れ」行為への関心が高まっていることから、各当局は主要ターゲットの1つである同社に対する徴税を強化するとみられる。

アマゾンはこれまで、「アマゾンEU Sarl」を中心とするルクセンブルク企業を通じてオンラインビジネスを手掛けていたため、欧州での納税額は小規模にとどまっていた。

例えば、アマゾンの独主力事業子会社の2014年の納税額は、ドイツ向け販売が119億ドルに達していたにもかかわらず、わずか1190万ユーロ(1600万ドル)だった。

しかし、アマゾンはこのほど、アマゾンEU Sarlの地元部門を通じ、5月1日から英国とドイツ、イタリア、スペインで売上高を計上し始めたと明らかにした。

国際的な税規則によると、アマゾンEU Sarlは各部門が上げた利益の割合に応じて各国で納税することになる。

欧州の税当局にとって問題なのは、アマゾンEU Sarlの決算がさえないことだ。開示資料によると、同社は昨年、150億ユーロ超の売上高に対して約1000万ユーロの赤字を計上した。

これは利ざやの薄さが一因だが、アマゾンEU Sarlが、アマゾン・ヨーロッパ・ホールディング・テクノロジーズSCSと呼ばれるルクセンブルクのパートナー会社に対し、アマゾンの知的財産権を使用する代わりに多額の手数料を支払っていることも要因となっている。

欧州委員会が現在調査を行っているこのパートナーシップにより、アマゾン・ヨーロッパ・ホールディング・テクノロジーズは2014年に3億4600万ユーロの利益を稼いだが、この利益に関する税金は支払っていない。

アマゾンEU Sarlは新たな会計方式の下、英国とドイツにおける販売で生じた利益にかかる税金を納めることが義務付けられる。ただ、アマゾン・ヨーロッパ・ホールディング・テクノロジーズにはこうした義務付けはない。アマゾンの納税額は増える見通しだが、増加幅は小規模にとどまりそうだ。

しかし、新たなシステムの下で、英国、ドイツ、イタリア、スペインの税当局は、アマゾンEU Sarlとアマゾン・ヨーロッパ・ホールディング・テクノロジーズ間の支払いの合理性に疑いを差し挟む権限を初めて得ることになる。

ロイターの試算によると、各国の税当局が2社の取り決めをめぐり課税することになれば、徴税額は1億ドル増える可能性がある。

アマゾンの広報担当者は納税額に関するコメントは避けつつ、「法人税は売上高ではなく、利益が基になっている。電子商取引は利益率が低く、競争が激しい。アマゾンは世界中での大規模投資を継続する。これはわれわれの利益が低水準であることを意味する」と述べた。

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