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為替こうみる:中国減速懸念は継続、ドル/円の上値抑える=BBH 村田氏

[東京 9日 ロイター] -

<ブラウン・ブラザーズ・ハリマン 通貨ストラテジスト 村田雅志氏>

前週末に発表された中国の指標からは、元安基調の変化は読み取れない。中国経済への市場の懸念は足元で小康状態にあるが、今後も蒸し返す可能性がくすぶっている。

貿易収支は輸入の減少から内需の弱さがうかがわれるし、輸出の減少も日米向けが目立ち、世界経済の鈍化の流れに中国も組み込まれていることが見て取れる。

中国の資本流出懸念は収まってない。外貨準備高がやや増加したことを受けて、減少基調の底打ちをみる向きがいる。ただ、このところのドル安を考慮すれば増加規模はむしろ物足りない。対内直接投資も鈍化傾向が続いている。

目先のドル/円は米小売売上高が出るまで106─108円のレンジで方向感が出ないだろう。ただ、先行き中国懸念が再燃する場合、リスクオフによる円買いの動きが強まり得る。米連邦公開市場委員会(FOMC)は世界経済と金融市場の動向を注視しているだけに、6月どころか年内の利上げもできないというシナリオが現実味を帯びればドル安・円高基調が強まるだろう。

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