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再送-FOMC議事要旨こうみる:「百家争鳴」資産縮小開始も景況感にも自信なし=三井住友 宇野氏  
2017年7月6日 / 02:42 / 5ヶ月後

再送-FOMC議事要旨こうみる:「百家争鳴」資産縮小開始も景況感にも自信なし=三井住友 宇野氏  

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[東京 6日 ロイター] -  <三井住友銀行 チーフストラテジスト 宇野大介氏>

米連邦準備理事会(FRB)が公表した6月の米公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、バランスシート縮小の開始時期に関して、全くヒントを得られなかった。

6月の議事要旨では、数カ月以内に資産縮小開始を発表すべきとの意見や、景気やインフレ動向を見極めるために年内のより遅い時期まで待つべきとの意見や、事を急げば、金融政策の正常化を緩やかに行う方針を転換したと誤解されかねないとの意見もあり、正に「百家争鳴」で統一見解が見えてこない。

全体の意見の上澄みを整理するイエレン議長は、とりまとめに苦労しているはずである。

為替市場は、9月に資産縮小開始、12月に残り1回の利上げと具体的なシナリオを描いてきたが、議事要旨はこのシナリオをサポートするものではなかった。原油相場の反発と米指標の良いところ取りの楽観相場によってもたらされた米国長期金利の上昇にも歯止めが掛かった格好だ。

景況感については、5月時点では自信を失っていたものを、6月のFOMC声明文で強気に戻し、イエレン議長はFOMC後の会見で、最近のインフレ率低迷は「一時的」との判断を示したという経緯がある。

一方、6月FOMC時に発表された経済見通しでは、物価見通しを下方修正するなど紆余曲折し、声明文、イエレン発言、見通しの整合性が取れず、市場参加者は混迷を深めていた。

こうしたなかで、リリースされた今回の議事要旨では、ほとんどの参加者は足元のインフレ指標の弱さは一時的なものとするも、幾人かのメンバーは物価上昇のペースが鈍化しており、最近の弱いインフレ率が長引く可能性に懸念を示した。

また、一般には良好とされている雇用関連の数字については、そのまま放置して様子見で良いとする向きと、放置しておくとインフレ懸念が醸成されるとする向きとで分かれた。現実問題として、その他指標が良く見えても、インフレの伸びには反映されない狭路に陥っているのは、日本も同様である。

今回の議事要旨から、FRBは今後も経済やインフレの精査が必要と考え、本音では先行きに自信を持てない状況が続いている、との印象を持った。

資産縮小の方針及び方法論を示した手前、タテマエでは良好な景況感に意識を集中しているようだが、行動面からみれば、資産縮小の開始時期について二の足を踏んでいるうえ、資産縮小ペースも、月額100億ドルで保有資産の0.2%程度と小さく、極めて慎重な縮小計画となっている。

金利の正常化でさえおっかなびっくりな状況で、保有資産の縮小にはより細心の注意を払うべきであることをFRBが強く認識していることだけは間違いないだろう。

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