(内容を追加しました) [15日 ロイター] - アジア新興国通貨は、大半の通貨が直近の高値から押し戻され、軟調。米経 済政策に対する懸念が高まり、リスク志向が後退したことが背景。 トランプ政権が中国に対して、対米貿易黒字を1000億ドル削減するよう求めていることが明らかに なり、米国の鉄鋼・アルミニウム輸入制限を受けて既に高まっていた米保護主義に対する警戒感がさらに高 まった。 韓国ウォンとタイバーツは、前日ともに上げを主導したが、この日は下落。 韓国銀行(中央銀行)の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は15日、自らの再任により金融引き締めが自動 的に加速するわけではないとの見方を示した。 タイ中銀のウィラタイ総裁は14日、国内経済は中銀の予想以上に拡大しており、景気回復の裾野も広 がっているとの見方を示した。 タイバーツは2017年にドルに対して大幅に上昇しており、国内経済の勢いはバーツ相場にも反映さ れている。 インドネシアルピアは約0.1%下落。この日発表された2月の貿易収支は、3カ月連続の赤 字となった。 同国経済は輸出に大きく依存しており、貿易赤字の拡大は、ルピアに対する投資家の信頼感を一段と圧 迫する可能性がある。ルピアはアジア通貨の中でも年初からの下げが特に目立っている。 米国は、インドが補助金を利用して自国製品を安価に輸出し、米企業との競争をゆがめているとして世 界貿易機関(WTO)に提訴した。これを受けてインド国内でドル需要が高まり、インドルピーは 下落した。 フィリピンペソと台湾ドルは小幅上昇した。 0527GMT(日本時間午後2時27分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場は以下の通り。 *Previous dayは各通貨のオンショア市場引け値。ただし円とシンガポールドルは前日NY市場引け値 。 Change on the day as at 0 527 GMT Currency Latest bid Previous day Pct Move Japan yen 105.840 106.32 +0.45 Sing dlr 1.310 1.3089 -0.10 Taiwan dlr 29.233 29.257 +0.08 Korean won 1065.000 1064.6 -0.04 Baht 31.140 31.109 -0.10 Peso 52.050 52.07 +0.04 Rupiah 13745.000 13735 -0.07 Rupee 64.945 64.82 -0.19 Ringgit 3.914 3.904 -0.26 Yuan 6.313 6.3154 +0.05 Change so far Currency Latest bid End 2017 Pct Move Japan yen 105.840 112.67 +6.45 Sing dlr 1.310 1.3373 +2.07 Taiwan dlr 29.233 29.848 +2.10 Korean won 1065.000 1070.50 +0.52 Baht 31.140 32.58 +4.62 Peso 52.050 49.93 -4.07 Rupiah 13745.000 13565 -1.31 Rupee 64.945 63.87 -1.66 Ringgit 3.914 4.0440 +3.32 Yuan 6.313 6.5069 +3.08 (※原文記事など関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)