(内容を追加しました) [7日 ロイター] - アジア新興国通貨は大半が下落。とりわけタイバーツの下げがきつい。先週末 4日に発表された米雇用統計は予想を下回ったものの材料視されず、アジア市場のドル指数は今年の 高値付近で推移している。 4月米雇用統計では失業率が低下したが、非農業部門雇用者数、平均賃金がともに予想に届かなかった 。 豪コモンウェルス銀行のストラテジスト、アンディ・ジー氏(シンガポール駐在)は、先週の米中通商 協議で両国の隔たりが埋まらなかったこともアジア通貨の地合いを圧迫し続ける可能性があると指摘。 「特に、米国が中国の対米貿易黒字を2020年までに2000億ドル削減するよう要求したことが極 めて難しい課題だ。長期的な貯蓄・投資行動のシフトが必要なだけでなく、短期的にも世界的な価値連鎖( バリューチェーン)の大きな混乱を意味するためだ」と説明した。 同氏は「不透明感の高まりを考えると、韓国ウォン、シンガポールドル、台湾ドルが他のアジア通貨を アンダーパフォームする」と引き続き予想しているという。 この日はバーツの対ドル相場が0.7%下落し、約3カ月ぶり安値を付けた。2営業日続けて 上昇していたフィリピンペソも0.5%下落。 インドルピーは原油高を受けてリスク回避の動きが強まり、昨年2月以来の安値を付けた。 一方、台湾ドルは4月貿易統計の発表を控えて小じっかり。 中国人民元も小幅上昇した。 韓国ウォンの国内市場は休日のため休場。 インドネシアルピアは国内総生産(GDP)統計発表前に下落した。 第1・四半期のGDPは前年同期比5.06%の増加で、伸び率はロイターがまとめた市場予想(5. 18%)を下回った。 0516GMT(日本時間午後2時16分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場は以下の通り。 *Previous dayは各通貨のオンショア市場引け値。ただし円とシンガポールドルは前日NY市場引け値 。 Change on the day at 0516 GMT Currency Latest bid Previous day Pct Move Japan yen 109.110 109.11 +0.00 Sing dlr 1.335 1.3333 -0.10 Taiwan dlr 29.695 29.716 +0.07 Baht 31.830 31.62 -0.66 Peso 51.908 51.639 -0.52 Rupiah 13975.000 13935 -0.29 Rupee 67.105 66.86 -0.37 Ringgit 3.941 3.939 -0.05 Yuan 6.358 6.3600 +0.03 Change so far in 2018 Currency Latest bid End 2017 Pct Move Japan yen 109.110 112.67 +3.26 Sing dlr 1.335 1.3373 +0.20 Taiwan dlr 29.695 29.848 +0.52 Baht 31.830 32.58 +2.36 Peso 51.908 49.977 -3.72 Rupiah 13975.000 13565 -2.93 Rupee 67.105 63.87 -4.82 Ringgit 3.941 4.0440 +2.61 Yuan 6.358 6.5069 +2.34 (※原文記事など関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)