(情報を更新しました) [17日 ロイター] - アジア新興国通貨市場はタイバーツ主導でおおむ ね上昇。ドル指数が前日に付けた5カ月ぶり高水準から後退している。 ANZのアジア調査部門責任者Khoon Goh氏は、米国債利回りが最近上昇しているも のの、「ドルの大幅上昇にはつながっていない」と指摘。「ドルはこれまで大きく上昇し てきたことから再評価で若干の利食い売りが出る局面に入りつつあるとみられる」と述べ た。 バーツは0.4%高。タイ中央銀行は16日、政策金利を予想どおり1.50%に据 え置き、緩和的な金融政策を維持した。 シンガポールドルはほぼ変わらず。17日発表された4月の非石油部門輸出 は、前年同月比11.8%増加し、エコノミスト予想を上回る伸びだった。 韓国ウォンは1ドル=1079.6ウォンに下落。3営業日連続で下げて いる。雇用の伸びが低迷し続ける中で経済を楽観するのは難しいと、韓国銀行(中央銀行 )の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が述べたことが圧迫要因。 インドネシアルピアは前日に付けた約2年半ぶり安値から持ち直しているもの の、中銀の政策会合をこの日に控え、1ドル=1万4000ルピア近辺で推移している。 インドネシア中銀は、ルピア相場を支えるため、2014年以降初の利上げを実施す るとみられている。 マレーシアリンギは小幅安。第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率が鈍化した ことが背景。 マレーシアの新政権は経済・財政政策の転換で、経済を好転させる役割を担う。新政 権は6月からの物品サービス税(GST)廃止に伴う歳入減を一部相殺するため、売上サ ービス税を導入すると発表した。 前出のANZのGoh氏は「政策に関してより具体的な詳細が分かるまで、リンギはか なり慎重な取引が続くだろう」と指摘した。 0527GMT(日本時間午後2時27分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場 は以下の通り。 *Previous dayは各通貨のオンショア市場引け値。ただし円とシンガポールドルは前 日NY市場引け値。 Currency Latest bid Previous day Pct Move Japan yen 110.310 110.38 +0.06 Sing dlr 1.341 1.3402 -0.05 Taiwan dlr 29.900 29.892 -0.03 Korean won 1079.600 1077.6 -0.19 Baht 32.010 32.135 +0.39 Peso 52.211 52.223 +0.02 Rupiah 14055.000 14088 +0.23 Rupee 67.728 67.79 +0.10 Ringgit 3.968 3.965 -0.08 Yuan 6.361 6.3705 +0.14 Change so far in 2018 Currency Latest bid End 2017 Pct Move Japan yen 110.310 112.67 +2.14 Sing dlr 1.341 1.3373 -0.27 Taiwan dlr 29.900 29.848 -0.17 Korean won 1079.600 1070.50 -0.84 Baht 32.010 32.58 +1.78 Peso 52.211 49.977 -4.28 Rupiah 14055.000 13565 -3.49 Rupee 67.728 63.87 -5.70 Ringgit 3.968 4.0440 +1.92 Yuan 6.361 6.5069 +2.29 (覧ください)