[23日 ロイター] - 東南アジア株式市場は大半の市場が下落した。クアラルンプール市場は2016年1月以来の大幅下落を記録した。トランプ米大統領の発言で、米中通商協議をめぐる楽観が後退したことが背景にある。
トランプ氏は、最近の中国との通商協議に満足していないと発言した。
NRAキャピタルの調査ディレクター、リウ・ジンシュー氏は「米中通商協議の断続的な状況が地合いに影響している。どこかの時点でトレーダーらが様子見を決める可能性がある」と述べた。
クアラルンプール市場の総合株価指数KLCIは2.21%安の1804.25と、1月上旬以来の安値で引けた。マレーシアの前政権が残した債務の規模に対する懸念が株価を圧迫した。
リム・グアンエン財務相は22日、前政権は国の財務状況と政府系ファンド「1MDB」について国民や議会をだましていたと批判した。
政府系携帯電話会社アシアタ・グループは四半期決算の弱い内容が嫌気されて12.6%急落。金融大手CIMBグループ・ホールディングスは6.5%安。
シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)は1.32%安の3496.27と、終値ベースで5週間超ぶりの安値で引けた。
OCBC銀行は1.8%安、DBSグループは1.5%安。
NRAキャピタルのリウ氏によると、水処理大手ハイフラックスが電気料金安による財務圧迫を背景に再編を発表し、同社向け債権を抱える可能性がある銀行株が値下がりした。
マニラ市場の主要株価指数PSEiは6営業日続落、1.12%安の7560.47で終了。不動産運営のSMインベストメンツは3.5%安で引けた。
ジャカルタ市場の総合株価指数は0.71%高の5792.001で終了。金融株と消費者株が特に値上がりし、アストラ・インターナショナルと国営マンディリ銀行がそれぞれ4%高。
ホーチミン市場のVN指数は0.31%高の988.94、バンコク市場のSET指数は0.4%安の1753.60で引けた。 (アジア株式市場サマリー)
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