September 4, 2018 / 5:43 AM / 15 days ago

再送-為替こうみる:貿易が「他人事」でなくなったFRB、利上げ停止を斟酌へ=三井住友銀 宇野氏

(検索コードを修正しました)

[東京 4日 ロイター] -

<三井住友銀行 チーフストラテジスト 宇野大介氏>

6月13日の記者会見で米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、貿易は「行政府の管轄」であり、我々は貿易政策で役割を果たそうとは思っていないとし、企業が懸念する貿易摩擦の破壊的な影響は数字には表れておらず、米経済は極めて堅調だと胸を張った。

しかし、このタカ派的なFRBを取り巻く環境は7月を境に変化したとみている。

変化の背景にはトランプ大統領の「利上げは好ましくない」との主張がある。

トランプ氏は、日欧が緩和政策を維持するなか、米国はFRBによる利上げで「不利な」立場に置かれていると非難し、7月から8月にかけて、FRBに利上げ停止を要求している。

これを受けて「管轄外」のはずだった貿易問題を巡るFRBの態度は豹変する。

手がかりとなるのは米公開市場委員会(FOMC)の議事要旨だ。8月始めのFOMCでは、貿易問題に相当程度の時間を割き、メンバーらが経済や市場に与えるリスクを議論した形跡が見られる。

貿易問題を真剣に議論し、議論したことを議事要旨にしっかりと記載しておくことで、貿易摩擦の負の影響が実体経済に及んだ際には、利上げのペースを落とす事由として使うことができる。さらに、政治的な圧力に屈したとの批判をかわすためにも、こうして布石を打っておくことは好都合であろう。

過去3回のFOMC議事要旨で「不確実性」「懸念」「他国との緊張関係」という文脈で「貿易(trade)」という言葉が登場したのは、5月1―2日の要旨で7回、6月12―13日で6回だったが、7月31日―8月1日の要旨では20回と急増している。

その後、パウエル議長は8月24日のジャクソンホールの講演で「2%を超えてインフレが加速する明確な兆候はなく、過熱リスクが増しているようにも見えない」と述べ、利上げの回数を増やしたり、中立金利を超えて利上げを進めていくつもりはないことを示唆した。

これら一連の流れは、米国において利上げが既に主旋律ではなくなったことを暗示しており、FRBは利上げ停止のタイミングを斟酌するフェーズへ移行したとみている。

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